LifeKeeper のすべての設定には、以下の共通コンポーネントが含まれます。

  1. サーバグループ 。LifeKeeper が提供する障害回復機能は、2 台以上のサーバをクラスタにグループ化することを基礎にしています。サーバは、サポートする Linux のディストリビューションを実行するサポートするプラットフォームであれば、いずれでもかまいません。LifeKeeper には、複数の重なり合うグループにサーバを設定する柔軟性があります。ただし、リカバリ可能なリソースについての重要な要件は、リソースの役割と優先順位が定義されたサーバのグループをリンクすることです。リソースに対するサーバの優先順位は、現在実行中のサーバに障害が発生した場合に、どのサーバがそのリソースを復旧するかを決定するために使用されます。最高の優先順位を示す値は 1 です。特定のリソースについて、最高の優先順位の値 (通常は 1) を持つサーバが通常、そのリソースのプライマリサーバと呼ばれます。その他のサーバは、そのリソースのバックアップサーバとして定義されます。
  1. コミュニケーションパス 。LifeKeeper のハートビートは、LifeKeeper クラスタ内にあるサーバ間の定期的なメッセージで、主要な障害検出機能です。クラスタ内のすべてのサーバには、単純な通信障害でシステムに障害が発生しないように、冗長なハートビートコミュニケーションパス (comm パス) が必要です。2 つの独立したサブネットを使用する LAN ベース (TCP) の個別な 2 つのコミュニケーションパスが推奨されます (少なくとも 1 つのコミュニケーションパスをプライベートネットワークとして設定してください)。ただし、TCP と TTY のコミュニケーションパスの組み合わせの使用もサポートしています。TCP コミュニケーションパスは、他のシステムの通信にも使用できます。また、クラウド環境では一般にネットワークの内部構成が公開されていないので、物理的に別経路の LAN 回線を2つ用意することは困難です。しかしながら、基本的にクラウド側で物理的なネットワークの冗長化が行われている事が予想されるため、コミュニケーションパスが一つであっても動作上の信頼性を確保することができます。

注記: TTY コミュニケーションパスは、クラスタ内の他のサーバがアクティブかどうかを検出するためにのみ LifeKeeper で使用されます。LifeKeeper の GUI は、TCP/IP を使用して、保護するリソースに関するステータス情報を通信します。TCP コミュニケーションパスが 2 つ設定されている場合、LifeKeeper はパブリックネットワークのコミュニケーションパスをリソースステータスの通信に使用します。このため、LifeKeeper の GUI が使用しているネットワークがダウンすると、TTY (または他の TCP) コミュニケーションパスが動作可能な場合でも、GUI には他のサーバのステータスが UNKNOWN として表示されます。

  1. 共有データリソース 。共有ストレージの構成では、LifeKeeper クラスタ内のサーバは同一セットのディスクに対するアクセスを共有します。プライマリサーバに障害が発生した場合、LifeKeeper は障害が発生したサーバ上にあるディスクのロック解除、および次に使用可能なバックアップサーバのディスクのロックを自動管理します。
  1. 共有通信 。LifeKeeper は TCP/IP アドレスのような通信リソースの切り替えを自動管理できるので、アプリケーションが現在どのサーバでアクティブになっているかには無関係に、ユーザはアプリケーションに接続できます。

すべての LifeKeeper 設定に共通するコンポーネント

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