ERSv2は、ASCSリソースがアクティブでないクラスター内のノードでアクティブ(In-service)になります。ERS quickCheckは、ERSとASCSが同じノードでアクティブであり、別のノードが利用可能な場合、ERS階層を自動的に転送します。スイッチオーバーまたはフェイルオーバー後に同じノードでASCSとERSの両方がアクティブ(In-service)になる状況を回避するために、gen/appターミナルリーフリソースを作成して、対応するリソース階層がアクティブ(In-service)ではないノードにIn-service状態を自動的にルーティングできます。このターミナルリーフノードの作成を容易にするために、新しいユーティリティ /opt/LifeKeeper/bin/create_terminal_leaf (1M) が提供されています。
回避ターミナルリーフを作成するために、ユーティリティは2つのパラメーター、ASCSおよびERS階層ルートリソースタグを使用します。2つの階層は、クラスター内のすべてのノードに完全に拡張し、クラスター内のノードでIn-serviceにする必要があります。ユーティリティがクラスター内のノードで実行されている限り、ユーティリティが実行されているノードで階層をIn-serviceにする必要はありません。tagが回避する適切なルートノードである場合、ターミナルリーフノードには「avoid_<tag>」という名前が付けられます。ターミナルリーフノードは、階層の各ブランチの子依存関係としてアタッチされます。
たとえば、SAP-EXM_ASCS02およびSAP-EXM_ERS12をルートノードとして使用する構成では、次のようになります。
/opt/LifeKeeper/bin/create_terminal_leaf SAP-EXM_ASCS02 SAP-EXM_ERS12を実行することにより、適切なターミナルリーフノードが作成されます。
ターミナルリーフノードがアタッチされました。
avoid_SAP-EXM_ASCS02リソース(SAP-EXM_ERS12階層内)がノードでIn-serviceであり、クラスター内に利用可能な別のノードがある場合、avoid_SAP-EXM_ERS12リソースはSAP-EXM_ASCS02階層がそのノード上でIn-serviceになることを許可しません。
次の場合、 ノードは利用できません。
- ノードが応答していない場合。
- LifeKeeperがそのノードで実行されていない場合。
- ノードでローカルリカバリーに失敗した場合。失敗したかどうかは、/opt/LifeKeeper/bin/flg_list の出力から '!volatile!recover_fail_<tag>'フラグを確認することにより判断できます。
フラグを作成することにより、特定のシステムで回避リーフを無効にできます。
- "ignore_avoidance_leaf" – リソースの回避リーフチェックを無効にします。つまり、回避リーフは常にIn-serviceになります。
- "ignore_<tag>" – 特定の<tag>を無効にして常にIn-serviceになるようにしますが、他の回避リーフはIn-serviceを回避します。
GUIを使用して回避ターミナルリーフノードを作成する
回避ターミナルリーフノードは、GUIを使用して作成できるgen/appリソースです。回避ターミナルリーフの復元スクリプトは「/opt/LifeKeeper/lkadm/bin/avoid_restore」で、削除スクリプトは「/bin/true」です。quickCheckスクリプトはありません。情報フィールドは、回避するタグの名前にする必要があります。たとえば、app1とapp2の2つのリソースがあり、可能であれば異なるノードに配置したい場合、「avoid_app1」と「avoid_app2」の2つのgen/appリソースを作成できます。avoid_app1の「情報」フィールドには「avoid_app2」が、avoid_app2の「情報」フィールドには「avoid_app1」が入ります。「avoid_app2」は「app1」の従属子リソースに、「avoid_app1」は「app2」の子リソースになります。
注記 :タグ名は「avoid_<tag>」である必要はありませんが、これによりリソースが何をしているのかが明確になります。
「avoid_app2」を作成したら、app1と同じ優先順位を持つすべてのノードに拡張します。
次に、「app1」リソースを選択し、「avoid_app2」との子依存関係を作成します。
avoid_app1リソースを同様に作成すると、階層は次のようになります。
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