WebSphere MQ のプロパティ画面では、プロパティパネル (有効な場合) を使用して特定の WebSphere MQ リソースの詳細設定を表示および変更できます。特定の WebSphere MQ リソース設定プロパティは、 [Resource Context Menu] を使用して変更することもできます。
LifeKeeper GUI の [Properties Panel] から開く WebSphere MQ の [Configuration Properties] 画面で設定の詳細を編集する前に、GUI の [Properties Panel] が有効になっていることを確認する必要があります。GUI の [Properties Panel] を有効化するには、 [View] 、 [Properties Panel] を順にクリックします (チェックマークを入れて有効にします)。有効化後に WebSphere MQ リソース上で左クリックすると、その設定の詳細が LifeKeeper GUI の [Properties Panel] に表示されます。
以下に、LifeKeeper GUI の [Properties Panel] に表示される WebSphere MQ リソースのプロパティ画面の例を示します。
プロパティ画面にはタブが 4 つあります。1 つ目のタブ、 [IBM WebSphere MQ Recovery Kit Configuration] には、WebSphere MQ の各リソースの設定情報が表示され、リソースごとのアイコンを使用して変更できます。他の 3 つのタブは、LifeKeeper のすべてのリソースタイプで共通のため、その内容は SPS for Linux テクニカルドキュメンテーション の [Resource Properties] ダイアログ で説明されています。
次の表には、WebSphere MQ リソース固有のアイコンと、アイコンをクリックすることで変更可能な設定コンポーネントを示しています。
リスナー保護の設定 | IBM WebSphere MQ リスナーの保護を、その他の保護対象の IBM WebSphere MQ キューマネージャコンポーネントに含めるかどうかを指定できます。 | |
PUT/GET テストキューの設定 | 保護対象のキューマネージャに対して IBM WebSphere MQ Recovery Kit が PUT/GETテストを実行するために使用するキューの名前を変更できます。 | |
ログレベルの設定 | IBM WebSphere MQ Recovery Kit が保護対象のキューマネージャに使用するログレベルを変更できます。 | |
シャットダウンタイムアウトの設定 | 保護対象の IBM WebSphere MQ キューマネージャの即時シャットダウンタイマーおよびプリエンプティブシャットダウンタイマーのタイムアウトを秒単位で変更できます。 | |
サーバ接続チャネルの設定 | 保護対象の IBM WebSphere MQ キューマネージャにおいて、クライアント接続および PUT/GET テストに使用するサーバ接続チャネルを変更できます。 | |
コマンドサーバ保護の設定 | 保護対象の IBM WebSphere MQ キューマネージャのコマンドサーバコンポーネントの保護/リカバリレベルを指定できます。 |
上記の各設定オプションの詳細を以下に示します。
リスナー管理 | LifeKeeper によるキューマネージャの保護の有無を指定します。リスナー管理が無効 (値: NO) の場合、LifeKeeper はリスナーを監視しないため、LifeKeeper リカバリアクションを発動させることなくリスナーを停止できます。リスナー管理が有効 (値: YES) の場合、LifeKeeper はリスナーを監視し、リスナーが実行中でない場合にリスナーを再起動します。リカバリが失敗すると、WebSphere MQ 階層のバックアップサーバへのフェイルオーバが開始されます。 |
LifeKeeper のテストキュー | LifeKeeper は、キューマネージャの動作を監視するために PUT/GET テストを実行します。WebSphere MQ Recovery Kit は、 専用の テストキューに対してメッセージを追加および再取得します。障害が検出された場合、リカバリやフェイルオーバは実行されません。その代わり、Recovery Kit は受信するよう登録可能なイベントを送信します。これらのイベントは、putgetfail および putgetcfail と呼ばれます。これらのイベントに対応するため、ディレクトリ /opt/LifeKeeper/events/mqseries/putgetfail および /opt/LifeKeeper/events/mqseries/putgetcfail に通知スクリプトを追加できます。 注記 1 : LifeKeeper テストキューがキューマネージャに設定されていない場合、PUT/GET テストは行われません。リカバリやフェイルオーバは実行されません。 注記 2 : リスナーが保護されている場合、2 回目のクライアント接続チェックが実行されます。このチェックが失敗すると、キューマネージャのリカバリまたはフェイルオーバが試行されます。 |
ログレベル | WebSphere MQ Recovery Kit のログレベルを 4 つのプリセット値に設定できます。
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停止タイムアウト値 | WebSphere MQ Recovery Kit は、キューマネージャを 3 段階で停止します。
指定されたタイムアウト値は、Recovery Kit が手順 1 と 2 において正常完了を待機する時間を決定します。このタイムアウトに達すると、シャットダウンプロセスの次の手順が開始します。即時シャットダウンタイムアウトとプリエンプティブシャットダウンタイムアウトのデフォルト値は 20 秒です。 |
サーバ接続チャネル | WebSphere MQ Recovery Kit では、サーバ接続チャネルを指定できます。キットはチャネル SYSTEM.DEF.SVRCONN をデフォルトで使用しますが、リソース作成中またはリソース作成後の任意のタイミングで代替チャネルを指定することができます。 |
コマンドサーバ | WebSphere MQ Recovery Kit では、保護対象のキューマネージャのコマンドサーバコンポーネントについて、2 つのレベルの保護およびリカバリを提供します。すなわち、 Full レベルと Minimal レベルです。 Full 保護の場合、コマンドサーバは起動、停止、監視、および復旧され、またリカバリが失敗した場合はフェイルオーバされます。 Full保護のリカバリ手順は、次のとおりです。
注記: リストア中の Recovery Kit によるコマンドサーバの起動は、キューマネージャ SCMDSERV パラメータが手動起動に設定されている場合のみ行われます。リカバリ中、障害の発生したコマンドサーバの再起動は SCMDSERV の設定に関わらず行われます。ただし、コマンドサーバの保護レベルが Minimalに設定されている場合を除きます。 |
前述したように、これらの WebSphere MQ リソース設定コンポーネントは、プロパティーパネルでリソース固有のアイコンを使用するか [Resource Context Menu] を使用して変更できます。
上記のパラメータは、LifeKeeper GUI またはコマンドラインユーティリティを使用して、キューマネージャごとに独立して設定できます。
コマンドラインでパラメータを設定するには、次のスクリプトを使用します。
$LKROOT/lkadm/subsys/appsuite/mqseries/bin/mq_modqmgrparam
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