WAN ネットワークの特性により、SIOS DataKeeper を WAN 環境で使用するには特殊な設定が必要です。以下のヒントに従うことが推奨されます。
- 意図しないフェイルオーバを防止するために manual failover confirmation を有効にする必要があります。多くの WAN は LAN よりも信頼性が低い上、WAN のミラー設定はコミュニケーションパスが 1 本だけになるため、通常得策といえます。このオプションを有効にすると、LifeKeeper のフェイルオーバはユーザが lk_confirmso コマンドを使用してフェイルオーバを確認した場合にのみ実行されます。詳細については、 lk_confirmso のマニュアルページを参照してください。
- WAN の待機時間とスループットに基づいて、 LKDR_ASYNC_LIMIT の適切な値を決定してください。 LKDR_ASYNC_LIMIT パラメータ ( /etc/default/LifeKeeper に設定) が、SIOS DataKeeper が許可する未処理の書き込み動作 (ミラーあたり) の数を指定します。このパラメータのデフォルト値は 4096 ですが、大きい値を指定するとミラーの書き込みパフォーマンスを向上できます。この値を増加することの短所は、どの時点でもステータスとセカンダリとの間で非同期になっているデータ量が多くなることです。 LKDR_ASYNC_LIMIT パラメータについての詳細は SIOS DataKeeper for Linux によるミラーリング の非同期ミラーリング を参照してください。.
- 低速の WAN リンク経由で大量のデータをミラーリングする場合、最初のデータ全体の再同期を行わずに、ソースのディスクまたはパーティションのコピーをリモート(ディザスタリカバリ)サイトに輸送するのが望ましいことがあります。最初の再同期を回避するには、全体の再同期の回避 の手順に従ってください。
- WAN リンクに 15 秒以上のダウンタイム期間が定期的に発生する場合、LifeKeeper のハートビートパラメータを調整することが推奨されます。詳細については、LifeKeeper のハートビートの調整 を参照してください。
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