SAP MaxDB インスタンスには、ユーザーがデータベースインスタンスに正常にアクセスするためのいくつかのオプションが必要です。これらの必要な情報は、データベースインスタンスへのアクセスに使用されている SAP MaxDB ツールに渡す必要があります。SAP MaxDB ソフトウェアには、SAP MaxDB ツールに対する多くの必須オプションの指定を簡素化するための xuser ツールが含まれています。 xuser ツールを使用すると、ユーザーデータをあらかじめ定義して保存できます。このデータが保存されると、DBMCLI またはユーザーオプションを必要とする他のツールを呼び出すときにこのデータを使用できます。この事前定義されたユーザーデータは、ユーザーキー(User_Key)に保管されます。個々のユーザーは、同じデータベースまたは複数のデータベースの複数のユーザーキーを管理および保持できます。各キーには、ユーザー名/パスワード、データベース名、データベースサーバー名などのオプションの組み合わせが含まれています。
SAP MaxDB Recovery Kit では、保護されている各データベースインスタンスに対して有効なユーザーキーが必要です。この User_Key は、データベースインスタンスを所有する OS ユーザーによる作成およびアクセスが可能である必要があります。各User_Keyに対して指定されたユーザー情報は、次の権限を持つ DBM オペレーターのものでなければなりません。
- DBStart
- DBStop
- DBInfoRead
- ParamRead
User_Key は、<file name> が以下の表に記載する有効な XUSER エントリーを含む場合、次のコマンドで生成できます。
xuser –b <file name>
USERKEY | User_Key のユニークな名前 |
USERID | dbm オペレーターのユーザー名 |
PASSWORD | ユーザーのパスワード |
SERVERDB | このキーが参照するデータベースインスタンス名 |
SERVERNODE | データベースを実行しているサーバー名(これは、DNS または SPS で保護されている IP のホストファイルエントリーである必要があります) |
SQLMODE | 互換性のある SQL ダイアレクトを決定します |
CACHELIMIT | 特定のセッションのキャッシュ制限を決定します |
TIMEOUT | 非アクティブなセッションを終了するまでの時間(単位:秒)(デフォルトは-1) |
ISOLATION | ユーザーに影響するロックに使用される分離レベルを決定します(デフォルトは-1) |
DB_LOCAL | データベースのロケールを指定します |
パラメーターに関する詳細は、「SAP MaxDB ユーザーマニュアル」を参照してください。適切なエントリーが指定されたら、xuser ツールを使用して OS ユーザーのホームディレクトリに .XUSER.62 ファイルを生成します。2つのキーを含むサンプル XUSER ファイルは以下に含まれています(DEFAULT User_Key のエントリーが存在する必要があります)。
DEFAULT
NULLDB
NULLDB
NULLDB
LKIP.example.com
INTERNAL
-1
-1
-1
my_locale
LK_USERKEY
LKDBMOPER
LKDBMPASSWD
DB1
LKIP.example.com
INTERNAL
-1
-1
-1
en_US
この例の XUSER ファイルでは、 DEFAULT と LK_USERKEY の2つのユーザーキーを作成するように指定しています。xuserツールを実行してUser_Keyを生成した後は、 xuserツールで使用するために指定したファイルを削除しないでください 。
このトピックへフィードバック