LVM の操作
LVM は現在すべての主要 Linux ディストリビューションに含まれる標準的なボリューム管理製品です。LVM は、複数の物理ディスクまたはディスクパーティションをボリュームグループとして知られるエンティティにひとまとめにグループ化することができます。ボリュームグループはさらに分割されまたは仕切られて複数の論理ボリュームになります。論理ボリュームは、標準のブロックデバイスとしてアクセスできます。そのため、ブロックデバイスを直接扱うことのできるファイルシステムや任意のアプリケーションによって使用できます。
LVM は、主にストレージ管理の簡素化のために使用されます。論理ボリュームをストレージ要件の変化に応じて、動的にサイズ変更することができ、物理ディスクやパーティションが sda や sdc1 などと命名されるのとは違って、ボリュームグループと論理ボリュームは管理者が選んだIDによってわかりやすく命名されます。
次の図は、LVM エンティティ間の関係を示しています。ファイルシステムまたはアプリケーションは、論理ボリュームを使用します。論理ボリュームは、ボリュームグループをパーティションで仕切ることによって作成されます。ボリュームグループは、1 つ以上の物理ディスクパーティションまたはディスクの集合です。
図 1: LVM のエンティティ間の関係
LifeKeeper for Linux Logical Volume Manager Recovery Kit
Logical Volume Manager Recovery Kit は、その他の Application Recovery Kit が論理ボリューム上で正常に連携するために必要なサポートを提供します。このサポートを実現するために、Logical Volume Manager Recovery Kit は 2 つの新しいリソースタイプをインストールします。lvmlv と lvmvgで、それぞれ論理ボリュームとボリュームグループに連携します。 lvmlv および lvmvg リソースは、他の LifeKeeper リソースを動作できるようにするという、内部的な用途のためのみに存在しています。
図 1 に示すように、各ボリュームグループには1つ以上の論理ボリュームからの依存関係があります。逆に言えば、各論理ボリュームは依存関係のあるボリュームグループを1つは持っていなければいけません。lvmlv と lvmvg のリソースタイプを含む一般的なリソース階層は、図 1 に示すような関係になっています。実際のリソース階層の例を見るには、リソース階層の作成と管理 セクションにある図 2 を参照してください。
Logical Volume Manager Recovery Kit では、lvm2 パッケージで提供されるコマンドを使用して、リソース階層のボリュームグループ (lvmvg) と論理ボリューム (lvmlv) リソースを管理します。ボリュームグループと論理ボリュームは、フェイルオーバーやスイッチオーバーの操作中にリソース階層が in service になると設定あるいは起動し、リソース階層が out of service になると設定解除となります。
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