DRBDリソース階層をテストするには、手動スイッチオーバーを実行します。これは、プライマリーサーバーからバックアップサーバーへのリソースインスタンスのフェイルオーバーをシミュレートします。
LifeKeeper GUIからの手動スイッチオーバーの実行
LifeKeeper GUIで [Edit] 、 [Resource] 、 [In Service] を選択すると、手動スイッチオーバーを開始できます。たとえば、バックアップサーバでIn Service要求を実行すると、DRBDリソース階層がプライマリーサーバーでOut of Serviceになり、バックアップサーバーでIn Serviceになります。この時点で、元のバックアップサーバーがプライマリーサーバーになり、元のプライマリーサーバーがバックアップサーバーになります。
DRBDが同期している状態でテストを行った場合、In Serviceのサーバーのステータスは「Primary」、バックアップサーバーは「UpToDate」になります。新しいプライマリーサーバーのDRBDリソースのステータスは、LifeKeeper GUIで「Primary」に設定されます。スイッチオーバーの間、各サーバーのDataKeeperリソースのステータスは最初に「UpToDate」に設定され、両方のサーバーが最新のデータを持っていることを示します。
DRBDがデータを同期している間にテストを実行すると、In Serviceのサーバーのステータスは「Primary」になり、バックアップサーバーのステータスは「Resyncing – Target」になります。 /etc/default/LifeKeeperの DRBD_TAKE_DOWN_ON_REMOVE 設定は、スイッチオーバー動作に影響します。
DRBDがデータを同期している間にテストを行った場合、稼働中のサーバの状態は「プライマリ」、バックアップサーバーの状態は「Resyncing – Target」になります。etc/default/LifeKeeperの DRBD_TAKE_DOWN_ON_REMOVE の設定は、切り替え動作に影響します。
DRBD_TAKE_DOWN_ON_REMOVE のデフォルト設定は 0 です。LifeKeeperがDRBDリソースをOut of Serviceにしても、リソースは停止しません。このため、DRBDはリソースが停止している間もデータの同期を続けることができます。In Serviceのサーバーからセカンダリーサーバーへの同期中にスイッチオーバーが行われた場合、In Serviceのサーバーのステータスは「Primary」に、バックアップサーバーのステータスは「Resyncing – Target」になります。スイッチオーバー中、In Serviceのサーバーのステータスは「Primary」から「Resyncing – Target」に変わります。これは、このサーバーが再同期のソースであることを示しています。バックアップサーバーのステータスは変わりません(「Resyncing – Target」のままです)。バックアップサーバーがIn Serviceになると、ステータスは「Primary」になり、新しいバックアップサーバーのステータスは「Resyncing – Target」になります。データが完全に同期されると、バックアップサーバーのステータスは「UpToDate」に変わります。
DRBD_TAKE_DOWN_ON_REMOVE が 1 に設定されている場合、LifeKeeperがスイッチオーバー中にDRBDリソースをOut of Serviceにすると、すべてのノードでリソースが「停止」します。これにより、同期が停止します。In Serviceだったサーバーのステータスが「Primary」から「Consistent (down)」に変わります。バックアップサーバーのステータスは「Resyncing – Target」から「Inconsistent (down)」に変わります。スイッチオーバーにより、以前のバックアップサーバーでリソースがIn Serviceになると、リソースは両方のサーバーで「稼働」し、どちらのサーバーが「最新」のデータを持っているかを判断し、同期を再開します。In Serviceのサーバーのステータスは「Primary」になり、バックアップサーバーのステータスは「Resyncing – Source」になります。
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