DRBDリソースの作成手順を例示します。DRBDリソースは、共有ストレージを使用せずに可用性の高いクラスターを構築する機能を提供します。
構成図
本ガイドで作成する環境は、以下のような2ノード構成です。新しいファイルシステムにミラーを作成し、LifeKeeper で保護します。
構成が次のDRBD要件を満たしていることを確認してください。
ハードウェアとソフトウェアの要件
「target1」と「target2」で次の手順を実行します。
- デバイスの確認
# parted /dev/sdb print
Model: VMware Virtual disk (scsi)
Disk /dev/sdb: 1074MB
Sector size (logical/physical): 512B/512B
Partition Table: gpt
Disk Flags:
Number Start End Size File system Name Flags
- パーティションの作成
デバイスの /dev/sdb にパーティションを作成します。
# parted -s /dev/sdb mklabel gpt
# parted /dev/sdb mkpart primary 0% 100%
# parted /dev/sdb print
Model: VMware Virtual disk (scsi)
Disk /dev/sdb: 1074MB
Sector size (logical/physical): 512B/512B
Partition Table: gpt
Disk Flags:
Number Start End Size File system Name Flags
1 1049kB 1073MB 1072MB ext4 primary
「target1」で次の手順を実行します。
- リソースの作成
次のコマンドを実行します。
[target1]# lkcli resource create drbd --tag drbd-tag --device /dev/sdb1 --fstype xfs --mount_point /mnt/fs --fstag fs-tag
リソース設定
項目 | 入力値 |
---|---|
--tag | DRBDリソースタグ名 |
--device | ソースディスクまたはパーティション |
--fstype | ファイルシステムの種類 |
--mount_point | マウントポイント |
--fstag | ファイルシステムリソースのタグ名 |
- DRBDリソースの拡張
次のコマンドを実行します。
[target1]# lkcli resource extend drbd --tag drbd-tag --dest target2 --mode synchronous --laddr 10.1.6.88 --raddr 10.1.6.89
リソース設定
項目 | 入力値 |
---|---|
--tag | 作成したDRBDリソースのタグ名 |
--dest | リソース階層が拡張されるターゲットサーバーのホスト名 |
--mode | レプリケーションの種類 |
--laddr | コミュニケーションパスに設定するローカルマシンのIPアドレス |
--raddr | コミュニケーションパスに設定するリモートマシンのIPアドレス |
- ファイルシステムリソースの拡張
次のコマンドを実行します。
[target1]# lkcli resource extend fs --tag fs-tag --dest target2
リソース設定
項目 | 入力値 |
---|---|
--tag | 作成したファイルシステムリソースのタグ名 |
--dest | リソース階層が拡張されるターゲットサーバーのホスト名 |
- リソースの確認
リソースを作成して展開したら、次のコマンドを実行します。
リソース情報が返されます。
[target1]# lkcli status -q
LOCAL TAG ID STATE PRIO PRIMARY
target1 fs-tag /mnt/fs ISP 1 target1
target1 drbd-tag B5A710C8DC21DB4A ISP 1 target1
DRBDリソースは、上図のようにファイルシステムリソースが上位階層に依存した形で自動的に作成されます。
- ミラーリングを確認する
DRBD リソースが拡張されると、部分再同期が実行されます。
再同期が完了すると、ステータスはFully Operationalになります。
[target1]# lkcli drbd status --tag drbd-tag
DRBD Resource Configuration:
[ ] target1 -> target2
Status: Fully Operational
[===============>] 100%
Out-of-Sync 0 KB, Pending: 0
Type: Synchronous
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