Google Cloud では、SAP HANA の仮想IPのフェイルオーバーを容易にするために、TCP 内部ロードバランサーが使用されます。ロードバランサーのフロントエンドには、それが動作するサブネットからエフェメラル IP が割り当てられます。この例では、sps-hana 仮想ホスト名に対応するロードバランサーに次の IP アドレスを使用します。

Instance
Virtual Host Name
Internal TCP Load Balancer
Frontend IP Address
HDB00 sps-hana ilb-sps-hana 10.20.0.5

Google Cloud – 内部ロードバランサーを使用するロードバランサーのヘルス チェックに応答する の手順に従い、以下の Google Cloud および LifeKeeper リソースを作成し、設定します

  1. Node-aを含む ig-sps-hana-zone1 と node-b を含む ig-sps-hana-zone2 という2つのアンマネージドインスタンスグループを作成します。

  1. 次のプロパティを使用して、TCP 内部ロードバランサー ilb-sps-hana を作成します。 アイコンは、デフォルトのオプションが選択されていることを示します。
Name
ilb-sps-hana
Backend configuration
Region <Deployment region> (e.g., us-east1)
Network lk-vpc
Backends ig-sps-hana-zone1
ig-sps-hana-zone2
Health Check
Name hc-sps-hana
Protocol TCP
Port 50098 (これは、後で作成される対応する LB Health Check リソースと一致する必要があります)
Proxy protocol NONE
Request 空欄のままにします
Response 空欄のままにします
Check interval 5 seconds
Timeout 5 seconds
Healthy threshold 2 consecutive successes
Unhealthy threshold 2 consecutive failures
Connection draining timeout 10 seconds
Frontend configuration
Name fe-sps-hana
Subnetwork lk-subnet
Purpose Non-shared
IP address Ephemeral (Custom)
Custom ephemeral IP address 10.20.0.5
Ports All
Global access Disable
Service label 空欄のままにします

作成すると、Google Cloud Console の Network services → Load balancing ページにロードバランサーが表示されます。

  1. ”Google Cloud – 内部ロードバランサーを使用する”:https://docs.us.sios.com/spslinux/9.9.0/ja/topic/gcp-using-an-internal-load-balancer の 「IP 転送を無効にする」 セクションで説明している手順に従って、node-a と node-b がロードバランサーのフロントエンド IP アドレスを介して通信できるようにします。変更を反映するために、node-aとnode-bを再起動します。

ロードバランサーのフロントエンド IP アドレスを使ってプライマリーデータベースに接続するためには、このステップは厳密には必要ではありませんが、“スイッチオーバーとフェールオーバーのテスト“https://docs.us.sios.com/spslinux/9.9.0/ja/topic/test-switchover-and-failover-sap-hana セクションで説明するように、クラスター内からデータベース接続をテストできるようになります。

  1. IPリソースの作成 で説明している手順に従って、以下のパラメーターを使用して、ネットマスク255.255.255.255の LifeKeeper IP リソース(ip-sps-hana)を作成および拡張し、node-a および node-b 上の SAP HANA 仮想IPアドレスを保護します。*ip-sps-hana* は node-a で作成され、node-b に拡張されることに注意してください。また、この IP リソースは、Witness ノードである node-c に拡張しないでください。 アイコンは、デフォルトのオプションが選択されていることを示します。
Field
Value
Create Resource Wizard
Switchback Type intelligent
Server node-a
IP Resource 10.20.0.5
Netmask 255.255.255.255
Network Interface eth0
IP Resource Tag ip-sps-hana
Pre-Extend Wizard
Target Server node-b
Switchback Type intelligent
Template Priority 1
Target Priority 10
Extend comm/ip Resource Hierarchy Wizard
IP Resource 10.20.0.5
Netmask 255.255.255.255
Network Interface eth0
IP Resource Tag ip-sps-hana

IP リソースが正常に作成されると、LifeKeeper GUI は次の図のようになります。

  1. ロードバランサーのヘルス チェックに応答する の手順に従って、以下のプロパティを使用してLB Health Checkリソース、 ilb-sps-hana を作成します。 アイコンは、デフォルトのオプションが選択されていることを示します。
Field
Value
Create Resource Wizard
Switchback Type intelligent
Server node-a
Reply daemon Port 50098
Reply daemon message None (Empty)
LB Health Check Resource Tag ilb-sps-hana
Pre-Extend Wizard
Target Server node-b
Switchback Type intelligent
Template Priority 1
Target Priority 10
Extend LB Health Check Resource Hierarchy Wizard
LB Health Check Resource Tag ilb-sps-hana

リソースが作成され、正常に拡張されると、LifeKeeper GUI リソースペインにリソースが表示されます。

  1. node-a の ilb-sps-hana リソースを右クリックし、 [Create Dependency…] をクリックします。子リソースタグに ip-sps-hana を指定し、 [Create Dependency] をクリックします。

依存関係が作成されると、LifeKeeper GUI は次の図のようになります。

  1. 次のエントリーを node-a と node-b の /etc/hosts に追加して、仮想ホスト名を対応するロードバランサーのフロントエンド IP アドレスに解決できるようにします。

10.20.0.5 sps-hana

  1. ロードバランサーのヘルス チェックに応答する「 LB Health Check リソースのスイッチオーバーとフェイルオーバーのテスト」 セクションの説明に従って、 LB Health Check リソースのスイッチオーバーとフェイルオーバーをテストします。見つかった問題を修正したり、ロードバランサーのヘルスチェックのパラメーターを調整したりして、正常に動作するようにします。

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