DRBD階層を作成したら、その階層をクラスター内の別のサーバーに拡張する必要があります。
- 始めるには3つの方法があります。
- DRBDリソース階層の作成が完了したら、 [Next] をクリックし、ステップ2を開始して、リソース階層をバックアップサーバーに拡張します。
- LifeKeeper GUIの左ペインまたは右ペインで In Service のリソースを右クリックし [Extend Resource Hierarchy] を選択してステップ2を開始します。
- [Edit] > [Resource] > [Extend Resource Hierarchy] の順に選択します。
- Template Serverダイアログボックスが表示されます。
拡張するDRBDリソースが存在するサーバーの名前を選択します。クラスター内のすべてのサーバーがドロップダウンリストボックスに含まれます。
[Next] をクリックします。
ii. [Tag to Extend] ダイアログボックスが表示されます。
拡張したいテンプレートサーバー上のタグの名前を選択します。テンプレートサーバーに設定されているすべてのリソースがドロップダウンリストボックスに含まれます。
[Next] をクリックし、ステップ2に進みます。
- [Target Server] ダイアログボックスが表示されます。
[Accept Defaults] ボタンは、 LifeKeeperのPre-Extend Resource Hierarchyの既定値を熟知しており、入力する値の確認作業をせず、素早く LifeKeeperリソース階層を拡張したいユーザー向けです。GUIダイアログを使用して対話的に段階を追って LifeKeeper リソース階層を拡張する場合は、 [Next] ボタンを選択します。
- [Switchback Type] ダイアログボックスが表示されます。
[intelligent] または [automatic] を選択してください。この設定は、バックアップサーバーへのフェイルオーバー後にサーバーが復帰したときに、このサーバーにDRBDリソースをスイッチバックする方法を指定します。スイッチバックタイプは、必要な場合、[Resource Properties] ダイアログボックスの [General] タブで後から変更できます。Intelligent switchback (推奨) とは、バックアップサーバーへのフェイルオーバー後、管理者がDRBDリソースをプライマリーサーバーに手動で切り替える必要があることを意味します。Automatic switchbackとは、バックアップサーバーへのフェイルオーバー後に、DRBDリソースが自動的にプライマリーサーバーに切り替えられることを意味します。
[Next] をクリックします。
- [Template Priority] ダイアログボックスが表示されます。
Template Priority を選択または入力します。これはサーバーで現在In ServiceのDRBD階層の優先順位です。優先順位は、1~999の範囲で未使用の値が有効で、小さい数字ほど優先順位が高くなります(数字1が最高の優先順位に相当します)。拡張処理時に、別のシステムですでに使用中の優先順位をこの階層に対して指定することはできません。デフォルト値を推奨します。
Next をクリックします。
- [Target Priority] ダイアログが表示されます。
これは、別サーバーにある同等の階層に対する、新しく拡張するDRBD階層の優先順位です。1~999 の範囲の未使用の値が有効で、リソースのカスケーディングフェイルオーバシーケンスにおけるサーバーの優先順位を示します。小さい数字ほど優先順位が高くなります(数字1が最高の優先順位に相当します)。LifeKeeperのデフォルトでは、階層が作成されたサーバーに「1」が割り当てられることに注意してください。優先順位は連続している必要はありませんが、特定のリソースについて2つのサーバーに同じ優先順位を割り当てることはできません。
[Next] をクリックします。
- これでPre-Extend Wizardの情報の入力は完了です。入力されたデータが検証され、Extendウィザードを続行できるかどうかが判断されます。
[Accept Defaults] ボタンは、 ファイルシステムと、DRBDのExtend Resource Hierarchyの既定値をよく知っていて、値の入力や確認をしないで素早く LifeKeeper リソース階層を拡張したいユーザー向けです。GUI ダイアログを使用して対話的に段階を追って LifeKeeper リソース階層を拡張する場合は、*Next* ボタンを選択します。
- [Mount Point] ダイアログボックスが表示されます。
ターゲットサーバー上のファイルシステムのマウントポイントの名前を入力します。
[Next] をクリックします。
- [Root Tag] ダイアログが表示されます(ファイルシステムのリソースタグ)。
これは、ターゲットサーバー上のファイルシステムリソースの一意の名前です。
[Next] をクリックします。
- [Target Disk] ダイアログボックスが表示されます。
ドロップダウンリストからターゲットのディスク、パーティション、または論理ボリュームを選択します。なお、以下に該当するものはドロップダウンリストに表示されません。
• 現在マウントされている
• 既にLifeKeeperで保護されている
• swap、root (/)、boot (/boot)、/proc、cdrom などの特別なディスクまたはパーティション
• ソースディスクのサイズ未満のディスク、パーティション、および論理ボリューム
選択したディスクまたはパーティションには、 /dev/disk/by-partuuid 、 /dev/disk/by-id 、または /dev/disk/by-uuid にある一意の ID(GUID) が必要です。
[Next] をクリックします。
- [Replication Path] ダイアログボックスが表示されます。
ターゲットサーバーとクラスター内の指定された他のサーバーとの間のレプリケーションに使用するローカルおよびリモート IP アドレスのペアを選択します。有効なパスとそれに関連付けられたIPアドレスは、この同じサーバーのペアに対して定義された一連のLifeKeeperコミュニケーションパスから取得されます。
[Next] をクリックします。
- [Replication Type] ダイアログボックスが表示されます。
DRBDがサポートしているレプリケーションタイプのリストから選択します。
a. Asynchronous replication protocol (A). プライマリーサーバーでのローカル書き込み操作は、ローカルディスクへの書き込みが完了し、レプリケーションパケットがローカルTCP送信バッファーに配置された時点で完了したと見なされます。強制フェイルオーバーが発生すると、データが失われる可能性があります。
b. Memory Synchronous replication protocol (B). プライマリーサーバーでのローカル書き込み操作は、ローカルディスクへの書き込みが発生し、レプリケーションパケットがリモートサーバーに到達した時点で完了したと見なされます。通常、強制フェイルオーバーが発生しても書き込まれた内容が失われることはありません。
c. Synchronous replication protocol (C). プライマリーサーバーでのローカル書き込み操作は、ローカルとリモートの両方のディスク書き込みが確認された後にのみ完了したとみなされます。そのため、1台のサーバーが失われても、データの損失が発生しないことが保証されています。
これが、情報収集のための最後のダイアログボックスです。*Next* を選択して拡張します。階層を拡張するために実行されている手順を示す情報ボックスが表示されます。
DRBDリソースの拡張は、内部メタデータが初期UUIDからのすべての変更を追跡するため、full resyncされません。ただし、階層を拡張解除するとUUIDがクリアされてしまい、その後の拡張ではfull resyncが必要になります。そのため、拡張解除後の拡張ではfull resyncが実行されることに注意してください。
DRBD Recovery Kitは、2つのサーバーへの拡張をサポートしています。 Next Server を選択すると、拡張前の情報 (ターゲットサーバー、Switchback Type、ターゲットの優先度) の入力が求められますが、拡張が 3 番目のサーバーに行われた場合は検証時に失敗します。
Finish を選択して、階層が正常に拡張されたことを確認します。
[Done] を選択して終了します。
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