LKCLI (コマンドラインインターフェース) を使用して、SAP Recovery Kitをセットアップできます。

用語解説

  • Switchback Type - これは、バックアップサーバーへのフェールオーバー後にサービスが再開されたときに、SAPインスタンスがこのサーバーにスイッチバックする方法を指定します。 Intelligent または Automatic のいずれかを選択できます。Intelligentスイッチバックでは、インスタンスをプライマリー/元のサーバーに戻すために管理者の介入が必要です。Automaticスイッチバックとは、プライマリーサーバーがオンラインに戻り、LifeKeeperのコミュニケーションパスを再確立するとすぐにスイッチバックが行われることを意味します。
  • IP Tag - SAPリソース階層の依存関係になるIPリソースを表します。
  • Protection Level - Protection Level は、各リソースに実行できるアクションを表します。
  • Recovery Level - Recovery Level は、障害発生時のリソースに対する指示を提供します。
  • Additional SAP Dependents - この値は、現在作成しようとしている SAPリソースの依存リソースになる LifeKeeper SAP リソースタグを表します。

コマンドラインからのSAPソースの作成 / 拡張

LKCLI (コマンドラインインターフェース) を使用して SAP Recovery Kit を設定できます。

create sap

: #lkcli resource create sap --tag <tag> --sid <SAP SID> --instance <SAP instance> --switchback <switchback type> --protection_level <FULL | STANDARD | BASIC | MINIMUM> --recovery_level <FULL | REMOTE | LOCAL | OFF> --ip <IP tag> --dependent_cs <SAP central service tag> --dependent_fs <FS tags> --automate_fs_creation

オプション デフォルト 説明
--sid <str> SAP インストール時の SID
--instance <str> SAP インスタンス(例:ASCS10)
[--protection_level <FULL|STANDARD|BASIC|MINIMUM>] FULL 保護対象の SAP リソースの保護レベル
[--recovery_level <FULL|REMOTE|LOCAL|OFF>] FULL 保護対象の SAP リソースのリカバリーレベル
[--ip <str>] 指定した SAP リソースの仮想 IP を保護する LifeKeeper IP リソースタグ。この IP リソースは、SAP HANA リソースが作成されているサーバーで In Service になっている必要があります。 このパラメーターには カンマ区切りされた IP リソースタグが許可されます。この引数により指定された IP リソースは、SAP リソースの子リソースになります。
[--dependent_fs <str>] 指定の SAP インスタンスに関連するファイルシステムを保護するファイルシステムリソース (gen:filesys) もしくは NFS (gen:nfs) リソースに対する カンマ区切りされた LifeKeeper リソースタグ (例:/sapmnt,/usr/sap/SID/ASCS10)。全ての指定したリソースは、SAP HANA リソースが作成されているサーバーで In Service になっている必要があります。 この引数により指定されたファイルシステムおよび/もしくは NFS リソースは SAP リソースの子リソースになります。注意: このパラメーターは、 --automate_fs_creation とは併用できません。
[--dependent_cs <str>] 作成されている SAP リソースの子リソースとして追加されるセントラルサービスリソース (例:ASCS10) に対する LifeKeeper SAP リソースタグ。指定したセントラルサービスリソースは、SAP HANA リソースが作成されているサーバーで In Service になっている必要があります。 注意: このパラメーターは、PAS インスタンスを保護するリソースを作成する時に適用可能である場合があります。詳細は SAP リソース階層の作成 の「プライマリーアプリケーションサーバーリソースの作成」の項目を参照してください。
[--automate_fs_creation] SAP リソースの作成中に、LifeKeeper は既存の SAP ディレクトリ構造をスキャンし、検出した共有ファイルシステムマウントを保護するために LifeKeeper リソースの自動作成を試みます。 このプロセス中に作成されたリソースは SAP リソースの子リソースになります。プロセス完了後、階層の状態を確認してください。注意: 複製されたファイルシステムの階層はこのプロセスで自動的に作成されません。このパラメーターは --dependent_fs parameterと併用して使用することはできません。

extend sap

: #lkcli resource extend sap --tag <tag> --dest <backup node> --switchback <switchback type> --template_priority <priority> --target_priority <priority>

オプションなし

config sap

: #lkcli resource config sap --tag <tag> --sshcc_action <start | stop | migrate [:<node>] | maintenance:<enable | disable | check> --protection_level <FULL | STANDARD | BASIC | MINIMUM> --recovery_level <FULL | REMOTE | LOCAL | OFF>

オプション デフォルト 説明
[--protection_level <FULL|STANDARD|BASIC|MINIMUM>] 保護対象の SAP リソースの 保護レベル を更新します。このコマンドは SAP リソースが現在 In Service になっているサーバー上で実行する必要があります。
[--recovery_level <FULL|REMOTE|LOCAL|OFF>] 保護対象の SAP リソースの リカバリーレベル を更新します。このコマンドは SAP リソースが現在 In Service になっているサーバー上で実行する必要があります。
[--sshcc_action <start|stop|migrate[:<node>]|maintenance:<enable|disable|check>>] SAP SIOS HA Cluster Connector (SSHCC) アクションを実行します。このコマンドは SAPリソースが現在In Serviceになっているサーバー上で実行する必要があります。このパラメーターの設定可能な値は下記の通りです。:

start – HA cluster connector経由で SAPリソースをIn Serviceにします。

stop – HA cluster connector経由で SAPリソースをOut of Serviceにします。

migrate[:<node>] – SAPリソースを別のサーバーへ移行します。 オプションとして、対象のマイグレーションサーバーは “:” をマイグレートパラメーターに追加することで指定することが可能です。 (例: lkcli resource config sap —tag SAP-SID_ASCS10 —sshcc_action migrate:node2)。対象サーバーが明示的に提供されない場合は、HA cluster connectorが、現在のクラスターの状況をベースに最適な対象サーバーを決定します。

maintenance:<enable|disable|check> – 指定の SAP リソースを含む階層に対してSAP メンテナンスモード の有効化、無効化もしくはステータスの確認を行います。

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