このセクションでは、LifeKeeper for Linux DRBD Recovery Kitの設定の詳細について説明します。また、DRBD Recovery Kitの設定と管理を開始する前に考慮すべき情報も記載されています。LifeKeeper Coreリソース階層の設定手順については、LifeKeeper for Linuxテクニカルドキュメンテーション を参照してください。
ネットワーク帯域幅の要件
DRBDをインストールする前に、仮想マシンまたは物理Linuxサーバーのいずれを使用するかによって、現在の構成を複製するために必要なネットワーク帯域幅を決定する必要があります。Linuxシステム(物理または仮想)での変化率の測定 に記載されている方法を使用して、複製するシステムの変化率を測定します。この値は、システムを複製するために必要なネットワーク帯域幅の量を示しています。
ネットワーク帯域幅の要件を決定したら、ネットワークが最適に動作するように設定されていることを確認します。ネットワーク帯域幅の要件が現在利用可能なネットワーク容量を超えている場合は、次のオプションのうち1つ以上を検討する必要があります。
- ネットワーク容量を増やす
- 複製されるデータの量を減らす
- 一時データおよびスワップファイル用に、複製されないローカルのストレージリポジトリを作成する
DRBDのパフォーマンスの最適化
DRBDユーザーガイドの「DRBDパフォーマンスの最適化」では、DRBDブロックデバイスを使用してスループットを測定するための手順と、パフォーマンスを向上させるための設定オプションを紹介しています。
DRBD構成でのI/Oフェンシング
DRBD構成では、通信障害により複数のシステムで同時にデータが変更されるスプリットブレインを回避するために、I/Oフェンシングが必要です。その結果、コミットされたデータが失われる可能性があります。そのため、以下のような制御によってスプリットブレインの発生を防ぐ必要があります。
IPリソースを使用した排他制御
IPリソースには重複チェックを利用した排他制御機能があるため、複数ノードで同一のIPリソースが起動することはありません。この性質を利用してスプリットブレインを防止することができます。
DRBDの子リソースに適当な仮想 IP アドレスを割り当てたIPリソースを配置することで、親になる DRBDリソースが複数のサーバーで同時に起動することを防止します。
なお、IPリソースの重複チェックはすべてのサーバーが同一サブネットに所属する必要があるため、この手法はローカルネットワークだけで構成された環境のみ適用できます。
Quorum/Witness機能による排他制御
LifeKeeperが持つ Quorum/Witness機能を使用することで、複数ノードが同時にアクティブ状態になることを防止します。
Quorum/Witness機能の詳細はテクニカルドキュメンテーションのQuorum/Witness を参照してください。
このトピックへフィードバック