前提条件
SNMP のイベント転送機能は、LifeKeeper Core の機能の一部として含まれているので、LifeKeeper の追加パッケージをインストールする必要はありません。LifeKeeperはトラップを発行するためにsnmptrapコマンドを使用しているので、SNMP通知機能を使用するノードにsnmptrapコマンドをインストールしている必要があります。
snmptrapコマンドは以下のパッケージにて提供されています。
RHEL5以降および互換OS - net-snmp-utils
SLES11以降 - net-snmp
以前のバージョン (4.1 以前) の snmp の実装では、defCommunity ディレクティブがサポートされていないため、トラップは「public」コミュニティストリングを使用して送信されます。
LifeKeeper のノードで SNMP エージェント snmpd を起動しておく必要はありません。
ネットワーク管理コンソール上のトラップハンドラおよびトラップメッセージに対するハンドラの応答に関する設定は、LifeKeeper の本機能が提供する範囲ではありません。必要な手順については、お使いのシステム管理ツールが提供するドキュメンテーションを参照してください。
設定作業
LifeKeeper SNMP イベント転送を設定するには、以下の作業を実施します。SNMP トラップを生成する LifeKeeper クラスタの各ノードにおいて、最後の手順以外のすべてを 繰り返す必要があります。
- 上述の snmptrap ユーティリティが利用できることを確認します。
- SNMP トラップを受信するネットワーク管理ノードを指定します。指定するには、コマンドラインを使用するか、/etc/default/LifeKeeper ファイルを編集します。DNS の問題に影響されないように、ドメイン名ではなく IP アドレスを指定してください。
- コマンドラインからは、lk_configsnmp を使用します (詳細については、lk_configsnmp(1M) のマニュアルページを参照)。このユーティリティでは、IP アドレスのみ使用できます。
- コマンドラインからは、lk_configsnmp を使用します (詳細については、lk_configsnmp(1M) のマニュアルページを参照)。このユーティリティでは、IP アドレスのみ使用できます。
- または、デフォルトファイル/etc/default/LifeKeeper を編集して IP アドレスを追加します。LK_TRAP_MGR= エントリを見つけて「=」の右側に IP アドレスを1つまたは複数(カンマ区切り)入力します (「=」の前後やカンマの前後にはスペースを入れません)。
- または、デフォルトファイル/etc/default/LifeKeeper を編集して IP アドレスを追加します。LK_TRAP_MGR= エントリを見つけて「=」の右側に IP アドレスを1つまたは複数(カンマ区切り)入力します (「=」の前後やカンマの前後にはスペースを入れません)。
- defCommunity をサポートとしない SNMP 実装の以前のバージョンをお使いの場合は、このステップを飛ばしてください。トラップは「public」コミュニティストリングを使用して送信されます。新しいバージョンの場合は次の手順を実行します。
/usr/share/snmp/snmp.conf にデフォルトのコミュニティを指定してください。このファイルが存在しない場合は、十分な制限付きの権限で作成します。ディレクティブ defCommunity を値と共に追加します。これにより、トラップの送信時に SNMP バージョン 2c のコミュニティストリングが指定されます。例えば、以下のような行を追加します。
defCommunity myCommunityString
この設定ファイルの詳細については、snmp.conf マニュアルページを参照してください。
- リモート管理コンソール上で、LifeKeeper のイベントから送られて来るトラップ OID を検出し応答するために必要な設定手順をすべて実行します。管理ノードが Linux サーバの場合、この機能の検証を開始するために最低限必要なことは、-f -Lo オプション (メッセージを stdout に出力) を指定して snmptrapd デーモンを開始することです。
設定の確認
設定が正常に動作することを確認するには、LifeKeeper の処理を実行します (例えば、LifeKeeper を開始または停止する、または LifeKeeper GUI を使用して、あるリソースを手動で in service にするなど)。管理コンソールでトラップメッセージを受信していることを確認します。トラップを受信していない場合は、管理システムの適切なログファイルを調査し、管理ソフトウェアが提供する標準のトラブルシューティング手順を実行してください。LifeKeeper のログを調べると、トラップメッセージの送信に問題があるかどうかを判断することができます。詳細については、SNMP のトラブルシューティング を参照してください。
SNMP イベント転送の無効化
LifeKeeper による SNMP トラップの生成を無効にするには、ファイル /etc/default/LifeKeeper の LK_TRAP_MGR 環境変数から IP アドレスの割り当てを削除します。削除するには、コマンドラインで 「disable」オプションを指定して lk_configsnmp ユーティリティを実行します (例については lk_configsnmp(1M) マニュアルページを参照)。または、/etc/default/LifeKeeper を編集して、 LK_TRAP_MGR のエントリを LK_TRAP_MGR= に変更します (または行全体を削除する)。この手順は、トラップメッセージの送信を無効にしたい各ノードで実行する必要があります。
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