NFS リソース階層をテストする前に、次に説明しているようにクライアントの設定を検証する必要があります。その後、手動でスイッチオーバを行って、NFS リソース階層のテストを行うことができます。これにより、プライマリサーバからバックアップサーバへのリソースインスタンスのフェイルオーバをシミュレートします。
クライアントの設定の検証
一般に、クライアントは、NFS リソース階層の作成作業中に選択した LifeKeeper が保護する IP アドレスを使用してファイルシステムをマウントする必要があります。正しい IP アドレスを選択しているかクライアント側で確認することはありません。したがって、クライアントがファイルシステム用の正しい IP アドレスを確実に使用するように、慎重に次の検証手順を実行する必要があります。
クライアントの設定を検証するには、次の手順に従います。
- セカンダリシステムで In Service の NFS インスタンスがないことを確認します。
- LifeKeeper が保護する正しい IP アドレスを使用して、クライアントにファイルシステムをマウントします。
- 手動でセカンダリシステムへのスイッチオーバを実行して、切り替えた NFS インスタンスをセカンダリシステムで現在 In Service の唯一の NFS インスタンスにします。
- スイッチオーバが完了したら、クライアントがそのファイルシステムにアクセスできることを確認します。
GUI による手動スイッチオーバの実行
依存関係を定義すると、自動的に LifeKeeper によってアプリケーションの起動と終了が制御され、障害が検出された場合にはフェイルオーバが開始されます。保守作業など、管理上の理由からスイッチオーバを手動で実行することもできます。
LifeKeeper GUI で、ドロップダウンメニューから [Edit] > [Resource] > [In Service] を選択すると、手動スイッチオーバを開始できます。例えば、バックアップサーバで In Service 要求を実行すると、アプリケーション階層はバックアップサーバで In Service になり、プライマリサーバでは Out of Service になります。
[Out of Service] 要求を実行すると、アプリケーションは他のサーバで In Service にならずに、Out of Service になります。
注記: NFS リソースを Out of Service にするには、NFS リソースと関連する HA-NFS リソースの両方を Out of Service にする必要があります。
アプリケーション側の動作については、すべての動作はアプリケーションのドキュメントで規定されています。LifeKeeper 側では、ロールバックやバックアップアーカイブのような内部処理の調整や制御は行いません。テープアーカイブやリストアの作業は、アプリケーション管理者の責任です。
リカバリ動作
プライマリサーバに障害が発生すると、NFS Server Recovery Kit は次の作業を実行します。
- NFS デーモンが実行されていない場合、それらを開始します。
- NFS ファイルシステムをエクスポートします。
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