LifeKeeper Samba インスタンスで使用する Samba 設定ファイルを変更する必要があるときには、保護サービス中 (ISP) のサーバー上で、ここで説明する手順を実行します。設定ファイルの変更には次の 3 種類があります。
- Samba 階層に直接影響を与えない変更
- 階層に直接影響を与え、階層の削除と再作成は必要ない変更
- 階層に直接影響を与え、階層の削除と再作成が必要な変更必要な変更の種類を特定する方法と種類毎の手順については、以下のセクションを参照してください。
Samba 階層に直接影響を与えない変更
Samba 階層に直接影響を与えない変更LifeKeeper によって使用されない設定ファイルの命令に対する変更は、このカテゴリに属します。(キットで使用する命令のリストについては、「LifeKeeper での Samba の設定 」を参照してください。) LifeKeeper が使用しない命令の例としては、security、hosts allow、hosts deny、valid users などがあります。手順は次のとおりです。
- 設定ファイルを使用する Samba リソースをサービス休止にします。この手順は Samba デーモンを停止するために必要です。
- Samba 設定ファイルに必要な変更を加えます。
- クラスタ内の設定を同期します。この作業は、次のようにユーティリティ synccfg を使用して実行します。
LKROOT/lkadm/subsys/gen/samba/bin/synccfg -t TargetSys -c ConfigFile
ここで LKROOT は LifeKeeper のインストール場所(/opt/LifeKeeper)、TargetSys は更新するノード、ConfigFile はコピーする設定ファイルのフルパスです。
- クラスタ内の全サーバーに対して 1 つ前の手順を繰り返します。
- 階層をサービス中に戻して、Samba デーモンを再起動します。
Samba 階層に直接影響を与える変更
LifeKeeperが使用する設定ファイル命令(一覧は「LifeKeeper での Samba の設定 」を参照)の変更がこの種類に該当します。 ただし、netbios nameまたは設定ファイルの物理的移動を除きます。変更の大きさによっては、3 種類目と同様に階層を再作成するほうが簡単で作業が早く済むこともあります。この種類に該当する典型的な変更としては、新 しいファイルとプリンターの共用の追加、ファイルとプリンターの共用の削除、IPインタフ ェースの追加または削除などがあります。
- 設定ファイルを使用する Samba リソースをサービス休止にします。この手順は Samba デーモンを停止するために必要です。
- Samba 設定ファイルに必要な変更を加えます。
- Samba 階層に必要な変更を加えます。これは設定ファイルに加える変更の種類によって異なります。たとえば、以下のようになります。
- º interfaces 命令に IP アドレスを追加した場合は、新しい IP リソースを作成して拡 張し、従属した子として Samba リソース階層に追加する必要があります。SPS for Linux Technical Documentation の
- º 設定ファイルにファイルの共用を追加した場合は、ファイルシステムリソー スを作成して拡張し、従属した子として Samba リソース階層に追加しなくては ならない場合があります。ファイルシステムリソースがすでに子として階層 に存在している場合は(たとえば、新しい共用のために定義された path 命令が 別のファイルの共用またはプリンターの共用と同じファイルシステムマウン トポイントである場合)、従属した子として作成し追加する必要はありません。
- º プリンターの共用を追加する場合、ファイルシステムリソースとプリントサ ービスリソースを作成して拡張し、従属した子として Samba 階層に追加する 必要があります。print share name 命令または printer/printer name 命令で定義され たプリンターを保護するプリントサービスリソースが存在しない場合は、それ を作成する必要があります。ファイルシステムリソースを追加する必要があ るかどうかは、前述のファイルの共用の場合を参照してください。
- º ファイルの共用またはプリンターの共用を削除した場合、または、interfaces 命令か ら IP アドレスを削除した場合は、Samba 階層の従属関係を削除してから、個々 のリソースを削除します。
- º プリンターの共用名を変更する場合は、プリンターの共用を削除してから新しいプリンターの共用を追加します。
- クラスタ内の設定を同期します。この作業は、次のようにユーティリティ synccfg を使用して実行します。
LKROOT/lkadm/subsys/gen/samba/bin/synccfg -t TargetSys -c ConfigFile
ここで LKROOT は LifeKeeper のインストール場所 (/opt/LifeKeeper)、TargetSys は更新するサーバー、ConfigFile はコピーする設定ファイルのフルパスです。
- クラスタ内の全サーバーに対して 1 つ前の手順を繰り返します。
- 階層をサービス中に戻して、Samba デーモンを再起動します。
注意: 多数のリソースの作成と従属関係の追加または削除が必要な変更を行う場合は、Samba 階層をサービス休止にする前に新しいリソースをすべて作成しておき、システムの停止時間を最小限に抑えたほうがよい場合があります。
階層に直接影響を与え、階層の削除と再作成が必要な変更
netbios name 命令を変更するか設定ファイルの物理的場所を変更する場合は、次の手順を 実行します。
- 階層を削除します。(詳細は「Samba 階層の削除 」を参照してください。)
- NetBIOS 名を変更します。 または設定ファイルを移動します。
- 新しい Samba 階層を作成して、すべてのバックアップサーバーに拡張します。
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