LifeKeeper for Windows クラスタにおいてサーバにオペレーティングシステムの再インストール (LifeKeeper for Windows も同じく) が必要となるような障害が発生した場合、クラスタの各サーバからリソース階層を再拡張することが必要となります。クラスタのサーバが再インストールされるサーバとイクイバレンシ関係を共有している場合でも LifeKeeper for Windows では、再インストールされるサーバへ既存のリソース階層を拡張することができません。実際には階層が再インストールされたサーバ上に存在しないため再インストールされるサーバから階層を拡張解除することもできません。
推奨される処置
オペレーティングシステムおよび LifeKeeper for Windows と同様にすべての関連するパッチを再インストールした後、以下の手順に従って復旧を行ってください。( 注意: 下記で説明する推奨されるアクションの例において "BENHOGAN" および "GPLAYER" というテストシステム名を使用します。)
- リソース階層が構成されている各サーバで、 eqv_list コマンドを使用して、すべての共有イクイバレンシの一覧を取得してください。
eqv_list [-d destsys] [-s sys] [-t tag] [-e SHARED] [-fC]
この機能は、リソースインスタンス間のイクイバレンシ関係を記述している一般的なアウトプットを表示します。
例:
c:\LK\Bin>eqv_list
BENHOGAN2008 LK1-BENHOGAN2K8 GPLAYER2008 LK1-BENHOGAN2K8 SHARED 1 10
BENHOGAN2008 Vol.E GPLAYER2008 Vol.E SHARED 1 10
See LifeKeeper GUI below of hierarchies, resources, etc.
下記の LifeKeeper GUI の階層やリソースなどを参照してください。
- リソース階層が構成されているサーバで eqv_remove を使用して手動で階層の各リソースのイクイバレンシ関係を削除してください。
システム sys と othersys それぞれに存在するリソースタグ名とその他タグ間で、 -e オプションを指定し、イクイバレンシタイプのシステム destsys (指定されない場合はローカル) 上のコンフィギュレーションデータベースからイクイバレンシを削除します。
eqv_remove [-d destsys] [-s sys] -t tag [-S othersys]-o othertag [-e SHARED]
eqv_remove -s {this system} –t {TAGNAME} –S {othersys that has gone away} [-e SHARED]
例:
c:\LK\Bin>eqv_remove -s BENHOGAN2008 -t LK1-BENHOGAN2K8 -S GPLAYER2008 -e SHARED
c:\LK\Bin>
- eqv_list コマンドを再度実行してください。共有イクイバレンシの一覧は表示されません。
ターゲットリソースがどのように削除されているかを下記の LifeKeeper GUI で確認してください。
- クラスタにおいて Datakeeper でミラーされているボリュームが構成されている場合は、そのボリュームに対する LKDRInfo ファイルをクリーンアップしてください。
LifeKeeper for Windows は、各ミラー対象のボリュームリソースに対して %LKROOT%\subsys\filesys\resources\volume フォルダに LKDRInfo. を作成します。このファイルは削除されます。
C:\LK\BIN> cd %LKROOT%\subsys\filesys\resources\volume
C:\LK\subsys\filesys\resources\volume> dir LKDRInfo.E
05/23/2012 01:02 PM 39 LKDRInfo.E
C:\LK\subsys\filesys\resources\volume> del LKDRInfo.E
- クラスタにおいて Datakeeper でミラーされているボリュームが構成されている場合は、ミラーをクリーンアップし、ミラーを含む DataKeeper ジョブを削除してください。
クラスタが再インストールされるサーバに再拡張する際に DataKeeper のミラーとジョブを再作成する必要があります。そのため、構成されるミラーのローカルエンドを削除し、それらのミラーとともに構成されるジョブを削除する必要があります。
C:\LK\subsys\filesys\resources\volume> cd %ExtMirrBase%
C:\Program Files\SIOS\DataKeeper> emcmd . getjobinfoforvol E
ID = e829700c-27b0-447f-b852-1a3135da31a7
Name = E Vol
Description =
MirrorEndPoints = BENHOGAN2008;E;10.200.8.25;GPLAYER2008;E
;10.200.8.26;A
C:\Program Files\SIOS\DataKeeper> reg /delete HKLM\System\CurrentControlSet\Services\ExtMirr\Parameters\Jobs\e829700c-27b0-447f-b852-1a3135da31a7
Permanently delete the registry key HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\ExtMirr\Parameters\Jobs\1b5e8715-a488-4030-8166-45c9232bc04e (Yes/No)? y
The operation completed successfully.
C:\Program Files\SIOS\DataKeeper> emcmd . getjobinfoforvol E
C:\Program Files\ SIOS\DataKeeper> emcmd . deletelocalmirroronly E
Status = 0
C:\Program Files\ SIOS\DataKeeper> emcmd . clearswitchover E
Status = 0
これらの手順をすべてのミラー対象のボリュームに対して繰り返してください。 このジョブはレジストリディレクトリからの削除が必要です。 emcmd . deletejob を使用して削除しようとすると DataKeeper が全ノードでのジョブの削除を試みるので操作に失敗します。これらのノードのひとつがもう存在しておらず、ジョブがそのまま残るからです。
- 古いシステムを削除する準備が整いました。
a. .LifeKeeper for Windows クラスタのすべてのシステムを表示させます。
sys_list [-d destsys]
例:
c:\LK\Bin>sys_list
BENHOGAN2008
GPLAYER2008
b. すべての古いターゲット/システムを削除します。
sys_remove [-d destsys] -s sys
例:
c:\LK\Bin>sys_remove -s GPLAYER2008
LifeKeeper for Windows クラスターに参加しているすべてのシステムでこの操作を行います。
注記: ローカル/ソースシステムに対してこのコマンドを実行しようとすると、次のようなエラーが発生します。
c:\LK\Bin>sys_remove -s BENHOGAN2008
(null)Process: sys_remove(2728)
[File:sys.C Line:81]
*ERROR* (No. 424) can’t remove entry for local system “BENHOGAN2008”
- コミュニケーションパスを削除してください。
a. コミュニケーションパスが存在することを確認してください。
net_list
b. これらのコミュニケーションパスを削除してください。
net_remove
- 変更を加えてください。
lcdsync [-d destname]
例:
c:\LK\Bin>lcdsync
この機能は共有メモリに保存されている LifeKeeper for Windows リソース階層の構成とコミュニケーションパスの状態が修正されているかどうかをチェックします。もし相違があったら、データはディスクに対して "同期" 書き込みを行います。これによって、このプログラムが終了すると、正しいデータがディスク上で保障されます。
追加情報: すべてのリソースを完全に削除する場合は、まずはじめにすべてのリソースインスタンスの一覧を生成してください。
ins_list [-d destsys] [-fC] [-R top] [-a appname] [-r typ][-t tag] [-i id]
その後すべてのインスタンスを削除してください。
ins_remove [-d destsys] [-R roottag] [-a appname] [-r restyp][-t tag] [-i id] [-v] [-I] [-N] [-G]
- LifeKeeper GUI を閉じて、再度起動してください。
- GUI を使用して、各リソース階層をリソース階層が in service になっているサーバから再インストールされたサーバへ拡張してください。
a. 再インストールされたサーバ/ターゲットに接続してください。 注記: コミュニケーションパスの再作成もまた必要になります。
b. リソース階層を拡張してください。
c. ミラーリソースを追加/拡張してください。
完了 -- すべての保護対象のリソースが復旧し、再度保護対象となります。
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