以下のガイドラインに従って、下図のような構成マップでサーバ通信を決定して文書化してください。

  • クラスタ要件: 単一障害点を作らないために、クラスタ内のサーバの間には少なくとも 2 つのコミュニケーションパス (「ハートビート」とも呼ばれます) が必要です。詳細は、下記の「コミュニケーションパスの考慮事項 」を参照してください。

図 1: SIOS Protection Suite ペアのサンプル構成マップ

これは、ディスクアレイサブシステムを共有する SIOS Protection Suite サーバのペアを図示した非常に簡単な構成マップです。標準の状態では、Server1 でアプリケーションが実行されており、プライマリサーバ (アクティブサーバ) と見なされます。Server2 はセカンダリサーバ (スタンバイサーバ) です。この場合、ディスクアレイのボリューム全体をリザーブするのは 1 度に 1 台のサーバだけなので、ディスクリソースの競合は発生しません。

このサンプルクラスタには、パブリックネットワークおよびプライベートネットワークに構成された TCP/IP コミュニケーションパスも図示されています。構成マップには、各 TCP/IP コミュニケーションパスに関連付けられた IP アドレスを記入してください。

サーバのペアは最も簡単な SIOS Protection Suite 構成です。3 台以上のサーバで構成されるクラスタのプランニングでは、サーバ間に適切な接続が存在することを保証するために構成マップがより重要になります。カスケーディングフェイルオーバ機能を提供するには、各サーバがクラスタ内の他のすべてのサーバへの物理コミュニケーションパスを持つ必要があります。

注記: 共有ストレージの代わりに複製ストレージを使用する場合は、SIOS DataKeeper のレプリケーション用ハードウェアおよびソフトウェアの構成に関する追加情報を参照してください。

コミュニケーションパスの考慮事項

SIOS Protection Suite コミュニケーションパスは、クラスタ内の保護対象リソースの状態を通信し、フェイルオーバを管理するために使用されます。各コミュニケーションパスには優先順位の数字が割り当てられており、最も小さい数字が「最も高い」優先順位を表します。

独立したサブネット上に 2 つの異なる LAN ベース (TCP/IP) コミュニケーションパスがある構成を推奨します。プライマリコミュニケーションパスはプライベートネットワーク上に構成してください。 プライマリコミュニケーションパスを伝送するネットワークインターフェースカード (NIC) には、切り替え可能な IP アドレスを構成しないでください

冗長コミュニケーションパス

SIOS Protection Suite では、可能な場合は常に冗長コミュニケーションパスを構成することを強く推奨します。コミュニケーションパスを 1 本だけ使用した場合、そのコミュニケーションパスに障害が発生すると、SIOS Protection Suite のリソース階層が複数システムで同時にサービスを起動することがあります。これはフェイルオーバの誤動作または「スプリットブレイン」状態と呼ばれます。スプリットブレイン状態では、各サーバは自身がアプリケーションを管理していると認識しているので、共有ストレージデバイスにアクセスしたり、データを書き込んだりする場合があります。

プライマリコミュニケーションパス (プライベートネットワーク)

プライベート TCP/IP コミュニケーションパスは、パブリックネットワーク上で発生する通信の影響を受けず、システム間の信頼性の高い通信を提供します。このため、プライマリコミュニケーションパスをプライベートネットワーク上に構成し、セカンダリコミュニケーションパスはパブリックネットワーク上に構成することを推奨します。プライベートネットワークアドレスは DNS に登録してはいけません。プライベートネットワークアドレスについては、 [この接続のアドレスを DNS に登録する] チェックボックスをオンにしないでください。

SIOS Protection Suite の TCP/IP コミュニケーションパスは、静的な IP アドレスおよびサブネットマスクを使用して構成されます。ケーブリングは、2 ノードクラスタの場合はクロスオーバケーブル、3 ノード以上のクラスタの場合は小型のハブを使用してください。

注記: プライベートネットワーク接続を DNS に登録しないことは非常に重要です。DNS は、通常、サーバごとのパブリックネットワーク接続のみを公開します。これは、ローカル LifeKeeper GUI 管理クライアントをリモート SIOS Protection Suite システムに接続する場合に重要になります。ネットワーク構成の詳細については、ネットワーク構成の確認 を参照してください。

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