作成した3台の仮想マシンに対して OS 設定を行い、LifeKeeper がインストールできるようにします。
仮想マシンへのログイン
両クラスターノードおよびクライアント で、以下の設定を行います。
- Azure Portal > Virtual machines > Overview > Connect を選択し、接続に必要な情報を確認します。
- ローカル PC でターミナルソフトウェア (TeraTerm 等) を使用し、仮想マシン作成時に作成したアカウントで、仮想マシンの Public IP に SSH アクセスします。
- 仮想マシンにログインできました。
- 次に、以降 root が使用できるよう設定します。root 権限に変更します。
- root パスワードを設定します。
- root ログインを許可します。
ターミナルソフトウェアで別ウィンドウを起動し、root でログインできることを確認します。
( 今まで使用していたターミナルウィンドウは、念のため閉じずに実施してください。 )
ログインに成功したら、これ以降の作業は、すべて root で実施します。
NIC アドレスの固定化
Azure インフラストラクチャー更新に伴って NIC アドレスが更新されることを防ぐため、NIC アドレスを固定します。 両クラスターノード で、以下の設定を行います。
- 仮想マシンの NIC 情報を表示し、各インターフェース名と MAC アドレスを控えます。
- デフォルトでは eth0 のネットワーク設定ファイルしかないため、eth1 のネットワーク設定ファイルを作成します。
- eth0、eth1 それぞれの設定ファイルを編集します。HWADDR には、前の手順で控えた値を使用します。
SELinux
SELinux を無効化します。 両クラスターノード で、以下の設定を行います。
- ブートローダーを設定して、カーネルコマンドラインに
selinux=0
を追加します。
# grubby --update-kernel ALL --args selinux=0
- システムを再起動します。
# reboot
- 再起動後、
getenforce
コマンドが “Disabled” を返すことを確認します。
# getenforce Disabled
ファイアーウォール
LifeKeeper は特定のポートを使用するため、 ファイアーウォールを使用した状態での LifeKeeper の実行 を参考に、OS のファイアーウォールの設定を変更します。
今回はファイアーウォールを無効化します。 両クラスターノードおよびクライアント で、以下の設定を行います。
- 以下のコマンドを実行します。
アドレス変換
ここでは、以下の設定を実施します。
- IP リソースの監視処理が正常に行えるよう、ICMP パケットのソースアドレスを [Azureのプライベート IP アドレス] に変換します。
両クラスターノード で、以下の設定を行います。
- iptables パッケージをインストールします。
- iptables を有効にします。
- iptables が有効であることを確認します。
- iptables の設定を行います。
稼働系ノード(lk4lnode01)では以下のコマンドを実行します。
待機系ノード(lk4lnode02)では以下のコマンドを実行します。
- iptables の設定が追加されていることを確認します。以下は稼働系の例です。
- 設定を有効にするため、仮想マシンを再起動します。
GUI とロードバランサーの接続設定
Azure 提供の仮想マシンは、デフォルトでは GUI 環境がインストールされていません。LifeKeeper GUI を操作できるよう、クラスターノード上に X11 環境、クライアント上に GUI 環境を設定します。
両クラスターノード で、以下の設定を行います。
- GUI パッケージを導入します。以下のコマンドを実行します。
# yum -y groupinstall "X11"
- パッケージの導入が完了したら、以下のコマンドを実行します。
# systemctl set-default graphical.target
- 次に、サブネット内通信 10.3.1.0/24, 10.3.2.0/24 とロードバランサーのプローブのソース IP アドレス 168.63.129.16 からの通信の許可を設定します。
/etc/sysconfig/iptables
ファイルを編集し、エントリーを [REJECT] の前に追加します。
<略> :INPUT ACCEPT [0:0] :FORWARD ACCEPT [0:0] :OUTPUT ACCEPT [4710:957955] -A INPUT -m state --state RELATED,ESTABLISHED -j ACCEPT -A INPUT -p icmp -j ACCEPT -A INPUT -i lo -j ACCEPT -A INPUT -p tcp -m state --state NEW -m tcp --dport 22 -j ACCEPT -A INPUT -s 10.3.1.0/24 -p tcp -j ACCEPT # 追記 -A INPUT -s 10.3.2.0/24 -p tcp -j ACCEPT # 追記 -A INPUT -s 168.63.129.16/32 -p tcp -j ACCEPT # 追記 -A INPUT -j REJECT --reject-with icmp-host-prohibited <略>
- 設定を有効にするため、仮想マシンを再起動します。
# reboot
- 続けて、ローカル PC 側の設定を行います。ローカル PC に X Server ソフトウェア (Xming 等) をインストールし、起動します。
- 次に、ローカル PC のターミナルソフトウェア (TeraTerm 等) に、X11 forwarding の設定を行います。
設定方法はご利用のターミナルソフトウェアによって異なります。以下は、Teraterm での設定例です。
名前解決
両クラスターノードおよびクライアント で、以下の設定を行います。
- /etc/hosts に、クラスターノード(稼働系)、クラスターノード(待機系)クライアント兼 Witness サーバー3台の情報を登録します。
- それぞれが、相互にホスト名で通信できることを確認します。
カーネルバージョン確認する
確認の為、RHEL のカーネルバージョンを調べます。
LifeKeeper をサポートする各ディストリビューションについては、 LifeKeeper for Linux サポートマトリックス を参照してください。
以上で LifeKeeper 導入のための事前準備は完了です。
このトピックへフィードバック