ミラーの管理は、LifeKeeperのGUIからの操作だけでなく、コマンドラインからも実行できます。DataKeeper のリソースの管理に使用できるコマンドがいくつかあります( $LKROOT/bin ディレクトリを参照)。
ミラーの操作
mirror_action <tag> <action> [source] [target(s)]
<tag> は、DataKeeperリソースを表す、LifeKeeperリソースタグです。
<action> は、pause, resume, force, fullresyncのいずれかです。
[source] (オプション)は、 現在のソースシステムです。 (ソースが指定されない場合は、コマンドが実行された現在のシステムが使用されます。)
[target] (オプション)は、操作対象のターゲットシステム (またはシステムのリスト)です。ターゲットが指定されていない場合は、適用可能なすべてのターゲットが使用されます。)
例:
datarep-ext3 という名前のミラーを一時停止する。
mirror_action datarep-ext3 pause
adam から eve と sophocles の両方のシステムへの複製を再開する。
mirror_action datarep-ext3 resume adam eve sophocles
システム eve へのオンラインミラーリングを強制実行する。
mirror_action datarep-ext3 force eve
adam から sophocles への複製を再開し、これらのシステム間で全体の再同期を強制実行する。
mirror_action datarep-ext3 fullresync adam sophocles
ミラーのサイズ変更
mirror_resize コマンドは、リソースの再作成をせずにミラーのサイズを変更することができます。ミラーのサイズを変更する前に、ソースシステムおよびターゲットシステムの両方でベースとなるデバイスのサイズを変更する必要があります。その後、ソースシステム上でこのコマンドを実行してください。ベースとなるデバイスのサイズが自動的に検出され、新しいミラーのサイズとして使用されます。また、オプションでサイズを指定することもできます。
LifeKeeper v9.5.0 以降では、リソースが In-Service でもミラーのサイズを変更できます。 ただし、ミラーサイズを縮小する場合は、リソースを Out-of-Service する必要があります。 一部のファイルシステムは、ミラーサイズの縮小をサポートしていないことに注意してください。
mirror_resize [-f] [-s <size>] <tag>
<tag> ミラーリソースのタグ。
-f ユーザに確認せずにサイズ変更を強制実行(推奨しません)。[-f] オプションを追加すると、 full-resync も強制的に実行 されます。
-s <size> ミラーサイズ (KB 単位) を指定。
ミラーのサイズコマンドの利用条件
- ベースとなるデバイスは論理ボリューム (LV) であること
- 単一のターゲットであること(複数ターゲット構成は非サポート)
EXTファイルシステムを利用したミラーのサイズ変更の推奨手順
- 基礎となるデバイスのリサイズを実行します。ソースとターゲットの両方に対して実行します。(ターゲットサイズはソースサイズ以上である必要があることに注意してください)。 注意: これは、階層が In-Service かつ、アクティブであるときに、同期に影響を与えることなく実行できます。
- 1つのサーバーで mirror_resize を実行します。 データレプリケーションリソースがIn-Serviceの場合、稼働中のサーバー (ソース) で mirror_resize を実行します。 ミラーがオンラインのときにサイズ変更を実行すると、 full resyncが必要になります 。 これにより、ミラーの内部メタデータとビットマップが更新され、新しく拡張されたディスクサイズが反映されます。
例: mirror_resize –s <size in KB> <tag>
- リソースが稼働していない場合は、ステップ2で mirror_resize を実行したサーバーで、ミラー (datarep) リソースのみを稼働させます。新しく拡張されたデバイスの再同期 発生します。 注意: “wait to resync” が有効になっている場合は、/opt/LifeKeeper/bin/mirr_action resume を実行して、部分的な再同期をただちに強制実行します。
- ファイルシステムのサイズ変更は、ファイルシステムが In-Service (マウント) または Out-of-Service (アンマウント) の状態で実行できます。 ファイルシステムをマウントした状態でサイズ変更を行う場合は、ファイルシステムリソースを In-Service にします。 注意: ファイルシステムリソースが In-Service になっていない場合は、fsck が必要になる場合があります。
- ミラーデバイス上でファイルシステムのリサイズを実行します。 (例: resize2fs /dev/mdX ここで X は /dev/md0 のようにリサイズされるミラーの md デバイス番号)
- 階層が完全に In-Service でない場合は、 In-Service化することができます。ターゲットへの切り替えを許可する前に、すべての再同期を完了する必要があります。
XFSファイルシステムを使用したミラーサイズ変更の推奨手順
- 基礎となるデバイスのリサイズを実行します。ソースとターゲットの両方に対して実行します。(ターゲットサイズはソースサイズ以上である必要があることに注意してください)。 注意: これは、階層が In-Serviceかつ、アクティブであるときに、同期に影響を与えることなく実行できます。
- 1 つのサーバーで mirror_resize を実行します。 データレプリケーションリソースが In-Service の場合、稼働中のサーバー (ソース) で mirror_resize を実行します。 ミラーがオンラインのときにサイズ変更を実行すると、 full resync が必要になります 。 これにより、ミラーの内部メタデータとビットマップが更新され、新しく拡張されたディスクサイズが反映されます。
例: mirror_resize –s <size in KB> <tag>
- リソースが稼働していない場合は、ステップ 2 で mirror_resize を実行したサーバーで、ミラー (datarep) リソースのみを稼働させます。新しく拡張されたデバイスの再同期 発生します。 注意: “wait to resync” が有効になっている場合は、/opt/LifeKeeper/bin/mirr_action resume を実行して、部分的な再同期をただちに強制実行します。
- ファイルシステムリソースがIn-Serviceでない場合は、すぐにIn-Serviceにします。 XFSファイルシステムのサイズ変更は、サービス中の (マウントされた) ファイルシステムで実行する必要があります。
- ファイル システムのサイズ変更を実行します。 (例: xfs_growfs -d /path_to_file_system)
- 階層が完全に In-Service でない場合は、 In-Service化することができます。ターゲットへの切り替えを許可する前に、すべての再同期を完了する必要があります。
ビットマップの管理
bitmap -a <num>|-c|-d|-x <size_kb>|-X <bitmap_file>
-a <num>ビットマップファイルに非同期書き込みのパラメータを追加します。同期ミラーのアップグレードにより非同期ターゲットを含むようになった場合、これは必須です。<num> のデフォルト値は 256 です。この制限に最適な値を計算するには、 SIOS DataKeeper for Linux によるミラーリング の非同期ミラーリング情報 を参照してください。
-c ビットマップファイルをクリーニングします (すべてのビットを 0 に設定)。ソースディスクの余分な複製がターゲットに存在する場合、これを使用することで全体の再同期を回避できます。、 このオプションは、特に注意して使用してください 。
-d ビットマップファイルをダーティに設定します (すべてのビットを 1 に設定)。例えばスプリットブレインの状況が発生した後などに、このオプションを使用して全体の再同期を強制実行できます。
-m ビットマップを読み取り、マージストリームを作成します。
-X <bitmap file> ビットマップファイルを調べて、ビットマップとミラーに関する有用な情報を表示します。
-x <size_kb> size_kb. のディスクが有効になるようにビットマップファイルを拡張します。
(注意 : このオプションはミラーのサイズ変更のために内部的にのみ使用されます。)
さらに、mdadm コマンドを使用して、DataKeeper のリソースを管理できます。これは、DataKeeper のリソースが実際には md デバイスに存在するからです。詳細については、mdadm(8) のマニュアルページを参照してください。
注意 : mdadm を使用するときには、OS同梱のmdadmではなく $LKROOT/bin/mdadm を必ず使用してください。
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