LifeKeeper for Linux NFS Server Recovery Kit 概要
NFS Server Recovery Kit は、Filesystem Recovery Kit (steeleye-lk パッケージの一部として提供) および IP Recovery Kit (steeleye-lkIP) と階層的に連携して、高可用性 NFS サービスを実現します。
NFS Server Recovery Kit は、IP リソースと共有マウントポイントを含むファイルシステムリソースがクラスタ内の同じサーバで常に In Service であることを保証します。LifeKeeper が保護する IP リソースを使用してファイルシステムをマウントするクライアントは、実際のエクスポートサービスが手動で、または障害に対する対処としてクラスタ内のサーバ間で切り替えられても、事実上中断なしにボリューム上のファイルの処理を継続できます。NFSセッションの復帰時間はクライアント - サーバー間の状態に依存します。例としてNFSv3においては、TCPのプロトコルタイムアウトはUDPに比べて長くなります。NFSで使用する適切なトランスポート層プロトコルを決定するには、OSベンダーからの推奨や各トランスポート層プロトコルのメリットとデメリット、ご利用の環境を踏まえてご検討ください。
※NFSv4においては、OSベンダーからTCPの利用が強く推奨されており、NFS ARKはTCPとNFSv4で検証されています。
NFS Server Recovery Kit の 7.4 では、NFS v4 擬似ファイルシステム のエクスポートがサポートされ、サーバ上のエクスポートされるすべてのオブジェクトへシームレスにアクセスできるようになります。7.4 以前のバージョンではクライアントはアクセスするために各共有サーバのファイルシステムをマウントする必要がありました。NFS v4 で、サーバは NFS アクセスのためにエクスポートされる各サーバディレクトリもしくはファイルシステムに対してエクスポートの制御を指定します。またこれらのエクスポートの制御から、サーバは、エクスポートされたディレクトリ間のすべてのエクスポートされたデータを 1 つのディレクトリツリー として表示します。このツリーは 擬似ファイルシステム として知られており、NFS v4 サーバの擬似ルートで起動されます。擬似ファイルシステムにより、NFS v4 クライアントが、その実装に応じて、サーバのエクスポートされたすべてのデータにアクセスするためにサーバの擬似ルートを単独でマウントできるようになります。
スイッチオーバまたはフェイルオーバを実行している間、ファイルシステム上のファイルはすべて一時的に使用できなくなりますが、リソースの転送が完了すると再び使用可能になり、クライアント側に切り替えは意識されません。スイッチオーバの場合、これには 5 ~ 30 秒かかります。フェイルオーバの場合、リカバリ時間は、ファイルシステムの修復にかかる時間に左右されます。ディスクボリュームは、障害に極めて強く、数秒で修復が可能なジャーナリングファイルシステム (JFS) でフォーマットすることを強く推奨します。
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