同じ SAP HANA Recovery Kit で、SAP HANA Platform Edition 1 または 2 の両方に対応できるようになりました。
SAP HANAは、可用性を向上させる次の 3 つの機能を提供します。
- ホストの自動フェイルオーバー – SAP HANA の設定に、少なくとも 1 つのスタンバイノードが追加されました。このノードはスタンバイモードで動くように設定されます。
- ストレージレプリケーション – SAP HANA ノードが使用するストレージは、すべてのデータを別の SAP HANA ノードに複製します。この複製は、SAP HANA システムからの制御プロセスなしで実行されます。このストレージレプリケーション機能は、ハードウェアパートナーが提供します。
- システムレプリケーション – SAP HANA は独自の機能を SAP HANA のセカンダリノードに対して使用し、すべてのデータを複製します。データは SAP HANA セカンダリノードに常時プレロードされます。
SAP HANA Recovery Kit では、SIOS LifeKeeper のシステムレプリケーションを用いて SAP HANA システムを制御することができます。
本 Recovery Kit はすべてのノードで SAP HANA システムを起動し、システムレプリケーションのテイクオーバープロセスを実行することができます。SAP HANA システムの機能を保証するために、以下のプロセスおよび状態が継続的にテストされます。
- すべてのノード上の SAP ホストエージェント
- すべてのノード上のインスタンス(sapstartsrv)の SAP Start Service
- すべてのノード上の SAP HANA データベースの状態
- システムレプリケーションモードの状態(アクティブノード上では primary、セカンダリノード上では sync|syncmem|async)
必要なプロセスまたはデータベースがアクティブでない場合、SPS-L はそれらの再起動を試みます。プロセスの再起動に失敗した場合、SAP HANA のステータスは対応するサーバー上で障害(OSF)と記録されます。この状態を修正し、SAP HANA リソースのステータスを「in Service」および監視中(ISP)に設定するには、手動での対応が必要です。
システムレプリケーションが不正な状態になっている場合、SAP HANA リソースも障害(OSF)の状態になります。テイクオーバを実行するかどうか、またはシステムレプリケーションモードをどのように修正するかは、データベース管理者と相談して決定する必要があります。
「Out of Service」アクションを実行すると、プライマリノードのデータベースのみが停止します。
システムレプリケーションモードと同様、セカンダリノードのデータベースもアクティブのままです。SAP HANA システム全体をシャットダウンする場合は、まず制御フラグ “!volatile!noHANAremove<タグ名>“ を、コマンド /opt/LifeKeeper/bin/flg_remove –f “!volatile!noHANAremove<タグ名>” を使用して削除する必要があります。<タグ名>は、LifeKeeper で HANA リソースを作成するときに割り当てられるタグ名を指します。
このトピックへフィードバック