- 使用する設定 を決定してください。必要な作業は、設定によって異なります。
- SAP システム全体の /usr/sap/trans ディレクトリを SAP プライマリアプリケーションサーバ上にホストするか、ファイルサーバ上にホストするかを決定してください。NFS で共有され完全にアクセス可能である限り、どちらにホストしても構いません。SAP プライマリアプリケーションサーバ上にホストして共有ファイルシステム上に置く場合、LifeKeeper で保護し、SAP 階層内に含める必要があります。
- SAP Installation Guide に記載されている SAP およびデータベースのストレージ要件を考慮してください。大部分の SAP ファイルは、共有ストレージ上にインストールする必要があります。どのデータベースファイルが共有ストレージにインストールされ、どのデータベースファイルがローカルにインストールされるかについては、データベース固有リカバリキットの SPS for Linux テクニカルドキュメンテーション を参照してください。SAP 環境では、SAP がデータベースバイナリにローカルアクセスを必要とするため、これらはローカルにインストールする必要があることに注意してください。以上の要件を満たして、使用する共有ストレージに最適な使用方法を決定してください。
また、共有ストレージリソースが LifeKeeper の保護下にある場合、そのリソースに一度にアクセス可能なサーバは 1 つだけになることに注意してください。共有デバイスがディスクアレイである場合、LUN 全体が保護されます。共有デバイスがディスクである場合、ディスク全体が保護されます。そのため、単一ボリュームに配置されているすべてのファイルシステムは、LifeKeeper によってまとめて制御されます。これは、データベース用に 1 つ、SAP 用に 1 つの、少なくとも 2 つの論理ボリューム (LUN) を用意する必要があることを意味します。
- フェイルオーバ時にシステムを識別するため、仮想ホスト名が必要になります。使用する仮想ホスト名 1 つにつき 1 つの新しい IP アドレスが 必要です。この仮想ホスト名が DNS (ドメインネームシステム) 設定で正しく解決できることを確認したら、以下の手順に進みます。
a. 以下のコマンドを使用して、新しい仮想 IP アドレスを作成してください。
ifconfig eth0:1 {IPADDRESS} netmask {255.255.252.0} (使用設定に合わせて、適切なネットマスクを使用してください)
注記: これらの新しい仮想 IP アドレスの検証は、LifeKeeper 7.3 以前の場合、ifconfig と ip addr show コマンドのどちらを使用しても実行可能です。LifeKeeper 7.4 以降の場合、 ip addr show コマンドを使用する必要があります。
b. eth0:2 のデータベース仮想 IP についても繰り返します。
c. ERSv2 を使用する場合は、ERS インスタンス用に別の仮想 IP も必要です。
切り替え可能 IP アドレスを仮想サーバ名と関連付けするため、 /etc/hosts を編集し、新しい仮想 IP アドレスを追加してください。
注記: プライマリアプリケーションサーバとデータベースが常に同一のサーバ上で実行され、その通信が常にローカルである場合、この手順は必須ではありません。しかし、いつか異なるサーバで実行する場合に備えて、プライマリアプリケーションサーバとデータベースに対し、別々の切り替え可能 IP アドレスおよび仮想サーバ名を用意することを推奨します。
- 両方マシンでキャッシングデーモンを停止してください。
rcnscd stop
- ソフトウェアをマウントしてください。
mount //{path of software} (no password needed)
- X セッション (ssh -X または VNC セッション、Microsoft Windows ユーザの場合、 Hummingbird Exceed X Windows を使用可能) を実行してください。
注記: sapinst が実行されている場合、ディレクトリは /tmp 配下に抽出されます。
- SAP(具体的には ASCS または SCS)をインストールする場合、SAPINST_USE_HOSTNAME=vip オプションを指定する必要があります。これは、ERSv2 を使用する場合は ERS インスタンスにも必要ですが、ERSv1 を使用する場合は必要ありません。
注記: sapinst SAPINST_USE_HOSTNAME=vip で指定する vip は、ノード間で共有される仮想IPです。
重要事項
LifeKeeper SAP Recovery Kit は、インストールされている SAP Host Agent に依存します。このソフトウェアがインストールされていない場合、LifeKeeper SAP Kit はインストールされません。SAP Netweaver Version 7.3 ではこの Host Agent が提供されていますが、それより前のバージョンでは SAP からダウンロードする必要があります。使用する特定のバージョンについては、SAP のヘルプを参照することをお勧めします。また、詳細なドキュメンテーションをヘルプフォーラム (help.sap.com) で入手できます。
- RPM または SAR フォーマットの saphostexec モジュールを、SAP からダウンロードできます。
- モジュールが正しくインストールされているか確認するには、いくつかのモジュール ( saposcol、saphostexec、saphostctrl ) を検索します。SAP がインストールされている場合、通常これらのモジュールが見つかります (一般的に /usr/sap ディレクトリ)。
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