LifeKeeper をインストールするために、セットアップスクリプトを使用して以下の作業を行います。

セットアップの手順

対話モード

  1. root ユーザでログイン後、次のコマンドを使用して、sps.img ファイルをマウントします。

mount <PATH/IMAGE_NAME> <MOUNT_POINT> -t iso9660 -o loop

ここで、PATH はイメージへのパスです
IMAGE_NAME はイメージの名前です
MOUNT_POINT はマウント位置へのパスです

  1. sps.img がマウントされたディレクトリに移動して、次のコマンドを入力します。

./setup

  1. スクリプトを実行すると、まず環境情報の収集を行います。

インストールまたはアップグレードのシステム要件が満たされていない場合は、エラーメッセージが表示され、インストール/アップグレードはキャンセルされます。

また、何らかの問題が発生した場合や設定の変更が必要な場合は、警告メッセージが表示され、インストールを続行するか中止するかをユーザーに決定するように求めます。

  1. メニュー画面にてインストールするSPSの機能やアプリケーションリカバリーキット(ARK)を選択します。詳しくは「対話画面の操作 」 を参照してください。
  1. インストールするSPSの機能やアプリケーションリカバリーキット(ARK)を選択を選択し、 <Done> を選択すると、インストールが始まります。

インストール完了後に何らかの通知が出力された場合は、その指示に従い必要な対応を行ってください。

非対話モード

  1. root ユーザでログイン後、次のコマンドを使用して、sps.img ファイルをマウントします。

mount <PATH/IMAGE_NAME> <MOUNT_POINT> -t iso9660 -o loop

ここで、PATH はイメージへのパスです
IMAGE_NAME はイメージの名前です
MOUNT_POINT はマウント位置へのパスです

  1. sps.imgがマウントされたディレクトリに移動して、以下のコマンドを入力します。まず、「Save Configuration」(-s)オプションを使用して、対話モードでセットアップを実行する必要があります。

./setup -s <config_file>

必要なパッケージとオプションを選択して、セットアップを完了します。設定ファイルは指定した場所に保存されます。この設定ファイルは別のシステムにコピーでき、次のようにして使うことができます。

  1. 非対話モードでインストールを実行したいシステムで、次のコマンドを入力します。

./setup -f <config_file> -q y

「-q y」オプションを指定するとユーザープロンプトはスキップされ、デフォルトの回答が渡されます。

注記: 非対話モードでのインストールで設定ファイルを使用する場合、そのファイルが使用されるシステムは、そのファイルが生成されたシステムと同じように構成されている必要があります。システムの違いが多すぎると、非対話モードでのインストールは失敗する可能性があります。

対話画面の操作

以下のようなメニュー画面が表示されます。

以下のキーで項目選択を行います。

↑ ↓ 選択項目の移動
← → 最下行ボタンの移動
ENTER 選択したサブメニューを開く
Y / N / Enter 選択した項目のオン、オフ、または反転

最下行ボタンは以下の動作を行います。

Select 選択項目の ON / OFF ・子画面へ移動
Done 現画面を終了して親画面に戻ります
Main Configuration 画面の場合は、メニュー画面を終了して、インストールの確認画面へ移行します
Help 選択項目のヘルプ画面を表示します
Save 設定した構成情報をファイルに保存します
保存した構成情報ファイルは非対話モードでのインストールに使用できます
Load 保存済み構成情報ファイルの読み込み

メニューボタン <Save> および <Load> をクリックすると、現在の設定を保存するとき、または保存した設定を読み込むときに使用する設定ファイル名を尋ねるダイアログ画面が表示されます。デフォルトのファイル名を変更したい場合は、[TAB] キーを使用してファイル名フィールドに移動し、新しいファイル名を入力してください。 注記: <Save> をクリックした場合、同じ名前でファイルを上書きする前に確認を求められます。

各項目では以下の機能を設定できます。

アップグレード中は、設定可能な項目のみが一覧表示されます。 ホットキー <Z> を使用すると、アップグレード時は変更されない項目が表示されます。

  • Install Java Runtime (JRE)

LifeKeeper GUI が使用する Java 実行環境をインストールします。

  • Restart NFS service

NFS ARK を使用する場合に選択可能です。NFS サービスの設定変更を即時反映させたい場合に選択します。

注記: NFSサービスを自動的に再起動したくない場合は、NFS Recovery Kit を使用する前に設定変更を反映させるための再起動を行う必要があります。

  • Use Quorum / Witness functions

Quorum/Witness を使用します。機能の詳細はテクニカルドキュメンテーションのQuorum/Witness を参照してください。

  • LifeKeeper Authentication

SPS for Linux GUI へのログインを許可するユーザーとその権限を指定します。 複数のユーザーア名を空白で区切って指定できます。 詳細は、 GUIユーザー設定 を参照してください。

  • Install License Key File(s)

LifeKeeper のライセンスファイルを指定します。ファイル名を入力できるダイアログに切り替わるので、ライセンスファイルのフルパス名を入力して下さい。スペース区切りで複数のライセンスファイルを指定することが出来ます。

ライセンスの取得方法についてはライセンスの取得とインストール を参照してください。

  • Recovery Kit Selection Menu

インストールするアプリケーションリカバリキットを選択します。 アプリケーションリカバリキットは、機能に基づいていくつかのカテゴリに分類されています。

詳細については、アプリケーションリカバリキットの分類 を参照してください。

  • LifeKeeper Startup After Install

インストールもしくはアップデート完了後に LifeKeeper を起動します。

注記: SPS-L データレプリケーションパッケージは、サポートされているOSディストリビューションによってはカーネルモジュールをインストールする場合があるため、カーネルのアップグレード時に SPS-L の再インストールが必要になることがあります。これは、カーネルバージョン 3.10.0-514 以降を実行している RedHat、CentOS、および Oracle Enterprise Linux (非 UEK カーネルのみ) の OS ディストリビューションに適用されます。

アプリケーションリカバリーキットの追加と削除

インストール完了後にアプリケーションリカバリーキットを追加するには、setup を実行し、[Recovery Kit] でリカバリーキットを選択し、次にアプリケーションリカバリーキットのカテゴリを選択して、ご希望のキットを選択します。不要になったアプリケーションリカバリーキットの選択を解除すると、そのキットは削除されます。

修復インストール

SPS for Linux インストールを修復するには、「--force」オプションを使用してセットアップを実行します。 修復インストールでは、失われたファイルや破損したファイルを置き換えてインストールを更新します。

setup スクリプトのオプション

setup スクリプトは以下のオプションを指定して実行できます。

  • -f <file>

非対話モードでインストールを行います。<file>には、インストール中に使用する設定情報が含まれています。

  • -s <file>

メニューで選択した内容を含む設定ファイルを保存します。このファイルを「-f」オプションと一緒に使用して、同じ LifeKeeper 構成を別のシステムにインストールすることができます。たとえば、次のコマンドを実行します。

./setup -s <file>

必要なパッケージとオプションを選択し、セットアップを完了します。

その後、以下のコマンドを実行し、最初にセットアップを実行したときに選択したのと同じオプションで LifeKeeper のサイレントインストールを(別のシステムで)実行します。

./setup -f <file> -q y

  • --force

SPS for Linux を強制的に再インストールします。

  • -q <y/n>

非対話モードでのインストール中に発生する可能性のある確認への回答を指定します。

リカバリキットの分類

カテゴリ
説明
Application Suite SAPやIBM MQ などアプリケーションを保護するリカバリーキットが所属します
Networking EC2やRoute53など、クラウド内のネットワークサービスを保護するリカバリーキットが所属します
Database Oracle、PostgreSQL、MaxDBなどのデータベースアプリケーションを保護するリカバリーキットが所属します
File Sharing NFSやSambaなどのファイル共有サービスを保護するリカバリーキットが所属します
Mail Server Postfixなどのメールサービスを保護するリカバリーキットが所属します
Storage DataKeeper(レプリケーション)、Device Mapper(DM)マルチパス(DMMP)、Network Attached Storage(NAS)など(これらに限らない)のデータ保管方法を保護するリカバリーキットが所属します
WEB Server Apache などのウェブサービスを保護するリカバリーキットが所属します

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