WAN接続で大量のデータを複製する場合は、 ネットワーク帯域 と時間を大量に消費してしまう完全再同期を避けることを推奨します。DataKeeperはビットマップを使用して、ほぼすべての完全再同期を回避します。ただし、ミラーを最初に作成するときに行われるデータの初期同期を回避することはできません。
WAN構成においてWAN間のデータの完全な初期同期を回避する方法の1つとして、両方のシステムをLAN上に構成してミラーを作成し、完全な初期同期がLAN上で実行されるようにする方法があります。初期同期が完了したら、ソースおよびターゲットのIPアドレスを更新してください。これによって、ミラーは*一時停止*状態になります。ターゲットシステムを新しい位置に移動してください。ターゲットシステムを本来の位置に移動したら、電源を入れて、更新されたIPアドレスなどすべてのネットワーク設定を確認してください。ソースシステムで CHANGEMIRRORENDPOINTS コマンドを実行してください。ミラーが 再開 され、データの 部分再同期 (ミラーが 一時停止 されてからソースボリュームで生じた変更) を行うだけでターゲットボリュームをソースと同期させることができます。
例
以下の例では、プライマリーサイトでローカルにミラーを作成してから、ターゲットをリモートサイトに移動します。ソースサーバーにはIPアドレス172.17.100.1が、ターゲットサーバーにはIPアドレス172.17.100.2が割り当てられています。WANネットワークIPは88.17.100.xです。
- DataKeeper UIを使用してボリュームX上で172.17.100.1から172.17.100.2にミラーを作成します。 注意: 後で新しいIPアドレスに変更したときにDNSの名前解決をさせるため、「名前」指定でターゲットに接続することを推奨します。

データの初期同期が完了したら、以下の操作を実行します。
- ソースのネットワークアダプターのIPアドレスを88.17.100.1に更新し、ターゲットのネットワークアダプターのIPアドレスを88.17.200.2に更新します。これによって、ソース側のミラーが一時停止状態になります。
- ターゲットマシンを新しい位置に移動します。
- ターゲットマシンを起動し、上記で更新したIPアドレスを含むネットワーク設定を確認します。
- ソースシステムでDOSコマンドウィンドウを開き、以下のコマンドを実行してディレクトリをDataKeeperディレクトリに変更します。
cd EXTMIRRBASE
- 以下のコマンドを実行して、既存のミラーエンドポイントを新しいIPアドレスに更新します。
EMCMD 172.17.100.1 CHANGEMIRRORENDPOINTS X 172.17.100.2 88.17.100.1 88.17.200.2
- DataKeeper によって、ターゲットサーバーが接続されていないときにソースサーバーで生じた変更の再同期が行われます。
- この部分再同期が完了すると、ミラーは*ミラーリング*状態になります。

ターゲットボリュームのデータの確認
設計上、DataKeeperはターゲットボリュームをロックします。これによって、複製中にターゲットボリュームに対する書き込みを防止します。ただし、DataKeeperでは、ターゲットボリュームのロックを解除し、ミラーリング中の読み取り / 書き込み処理を可能にする機構が用意されています。これを行う方法は2通りあります。
- DataKeeper UIでミラーの一時停止 / ロック解除 オプションを使用して、ミラーの一時停止とターゲットボリュームのロック解除を行ってください。
- DataKeeper コマンドラインインターフェース (EMCMD) を使用して、ミラーの一時停止 (PAUSEMIRROR ) およびターゲットボリュームのロック解除 (UNLOCKVOLUME ) を行ってください。
ロック解除されると、ターゲットボリュームは完全にアクセス可能になります。ターゲットボリュームの検査が終了したら、必ずミラーを再開してターゲットボリュームを再度ロックし、ミラーを一時停止していた間にソースボリュームで生じた変更の再同期が行われるようにしてください。ロック解除中に行われたターゲットボリュームへの書き込みは、ミラーの再開時に失われます。



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