考慮事項

異なるサブネット間で Hyper-V 環境を準備する場合は、仮想マシン内で実行されるアプリケーションのサブネットについても考慮する必要があります。構成に IP アドレスを「ハードコード」しているアプリケーションもあります。このようなアプリケーションが、異なるサブネット上のターゲットサーバに (DataKeeper によって複製されるボリュームを介して) 複製される仮想マシンに読み込まれた場合、ネットワーク設定の違いのために予想通りの動作をしないことがあります。

環境の準備

  1. 少なくとも 2 つのパーティションを持つ 2 台のサーバに Windows をインストールします。パーティションの 1 つは OS 用、もう 1 つは Hyper-V 仮想マシン (VM) のファイル用です。ターゲットサーバ上のファイル用パーティションは、ソースサーバの「データ」パーティションと同じか、それよりも大きいサイズでなければなりません。Microsoft の Hyper-V Planning and Deployment Guide および Hyper-V Getting Started Guide の説明に従って、各サーバ上で Hyper-V の役割のインストールと構成を行ってください。ただし、DataKeeper によって複製されるボリュームを作成するまでは仮想マシンを作成しないでください。
  1. SIOS DataKeeper ソフトウェアのインストール要件を満たす環境にします。
  1. サーバに接続 します。

接続すると、新しいオプションが中央のペインに表示されます。

サーバ概要 を表示して、ボリュームのステータスを確認することもできます。

DataKeeper をインストールしてライセンスを設定した複数のサーバに接続する場合は、ここに複数のサーバとボリュームが表示されます。

  1. ジョブミラーボリュームを作成 します。

Hyper-V 仮想マシンの作成と構成

  1. [スタート] - [管理ツール] - [Hyper-V マネージャ] から、 Hyper-V コンソール を起動します。
  1. 新しい仮想マシンウィザード を起動します。

  1. 使用する RAM の量を指定します。

  1. 使用する ネットワークアダプタ を選択します。

  1. 複製されるボリュームに新しい 仮想ハードディスク を作成します (または既存の VHD を複製されるソースボリュームにコピーし、作成ウィザードで仮想ディスクとして使用するよう指定します)。

  1. オペレーティングシステムのインストールオプション を指定します。

  1. ウィザードを 終了 して、 仮想マシン を起動します。

オペレーティングシステムおよび仮想マシンに必要なアプリケーションのインストール

  1. メーカーまたはベンダの指定する、ベストプラクティスとして要求されるオペレーティングシステムを仮想マシンに読み込みます。
  1. DHCP アドレスを使用するように、仮想マシン内のネットワークを構成します。クライアント接続のアドレスの整合性に必要な場合は、同様に DHCP 予約および DNS または WINS による名前解決を行ってください。
  1. 必要なアプリケーションを仮想マシンにインストールします。

仮想マシンを実行するターゲットサーバの構成

  1. ソース Hyper-V ホストサーバで Hyper-V マネージャ を開き、仮想マシンに接続して、仮想マシンのシャットダウンを実行します。この操作によってディスク上のデータが休止状態になり、ターゲットサーバのデータの整合性が保たれます。
  1. 上記のように、 DataKeeper コンソール を起動します。
  1. ミラーの状態をチェックして、ボリュームが完全にミラーリングされていることを確認します。ステータスは ミラーリング で、 同期残容量 0 KB でなければなりません。

  1. [操作] ペインでミラーを選択し、 [スイッチオーバ] をクリックします。

これによってソースとターゲットが入れ替わり、ターゲットサーバ上の仮想マシンを準備することができます。

  1. ターゲットサーバで Hyper-V マネージャ を起動します。
  1. 新しい仮想マシンウィザード を起動します。

  1. 使用する RAM の量を指定します。

  1. 使用する ネットワークアダプタ を選択します。

重要: 複製されたボリュームで既存の仮想ハードディスクを使用してください。

  1. [完了] をクリックして、仮想マシン作成プロセスを終了させます。

仮想マシンを起動して、予想通りに動作することを確認してください。

計画済 / 計画外スイッチオーバ

仮想マシンをソースサーバに戻すには、 計画済スイッチオーバ を開始します。

テストまたはプライマリサーバでの実際の停電のためにスイッチオーバを開始したい場合は、 計画的スイッチオーバ の実行をお勧めします。スイッチオーバには、 計画済計画外 の 2 種類があります。  

計画済スイッチオーバ

計画済スイッチオーバは、通常、ユーザコミュニティが計画されたダウンタイムの通知を受けることができる場合に、メンテナンスウィンドウで実行されます。  

  1. 上記のように、仮想マシンを実行しているサーバで Hyper-V マネージャ を起動し、 仮想マシン に接続します。

  1. 仮想マシンの内部から、仮想マシンを シャットダウン します。

  1. 同じサーバで、上記のように DataKeeper コンソール を起動します。

ミラーの状態 をチェックして、ボリュームが ミラーリング 状態であることを確認します。スイッチオーバを実行するには、ステータスが ミラーリング で、 同期残容量 0 KB でなければなりません。

  1. [操作] パネルでミラーを選択し、 [スイッチオーバ] をクリックします。

ミラーのスイッチオーバが完了し、DataKeeper ユーザインターフェース (UI) にロールが正常に逆転したことが表示されるまで待機してください。

  1. DataKeeper インターフェースで、ソースサーバになったばかりの Hyper-V ホストサーバ にログインします。
  1. 上記のように、 Hyper-V マネージャ を起動します。
  1. 仮想マシンを起動します。

計画外スイッチオーバ

計画外スイッチオーバが必要になるのは、何らかの障害が発生して、ソースシステムが使用できなくなるか、システム間の接続が切断され、ターゲットサーバ上で仮想マシンをオンラインにしなければならない場合です。

このケース、つまり何らかの理由でソースサーバが利用できず、ソースサーバ上のデータを静止できないような場合でも、ターゲットサーバ上で仮想マシンをオンラインにするために必要となるのは、以下の手順だけです。

  1. ターゲットサーバで、上記のように DataKeeper コンソール を起動します。
  1. [操作] パネルでミラーを選択し、 [スイッチオーバ] をクリックします。

サーバでミラーが完全に起動し、ソースサーバが有効になっていることが DataKeeper ユーザインターフェース (UI) に表示されるまで待機してください。

  1. 同じサーバで、上記のように Hyper-V マネージャ を起動します。

仮想マシンを起動します。

スイッチバックタイプ

スイッチバックは、仮想マシンをターゲットサーバからソースサーバに戻すという計画されたイベントであり、プロセスは計画済スイッチオーバプロセスとまったく同じです。スイッチバックの影響については、上記の 計画済スイッチオーバ の手順を参照してください。

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