クラスタをインストールして設定する前に、アクティブ/スタンバイ構成の概念と、複数のインスタンスを SQL 構成で設定する方法を理解することが重要です。  

SQL 構成

SQL Server にマスタデータベースが 1 つしかなく、それを共有ボリュームまたは複製ボリュームに配置した場合、クラスタはアクティブ/スタンバイ構成になります。サービスは一度に 1 つのシステムだけで実行されます。サーバには、SIOS Protection Suite 内部で優先順位が割り当てられ、特定の階層をフェイルオーバする順序が決定されます。

1 組のサーバに 1 つの SQL インスタンスをインストールした状態を次図に示します。インスタンスには 2 つのデータベース (databaseK と databaseX) があり、各データベースは個別のボリュームに格納されています。マスタデータベースは 1 つであり、共有ボリューム X に格納されていることに注意してください。

SIOS Protection Suite 内に SQL 階層を作成すると、保護する SQL インスタンス、およびデータベース接続に使用する IP リソースを指定するように求められます。SIOS Protection Suite は、そのインスタンスの設定データを読み込み、指定されたボリュームを階層に組み込みます。

作成した階層は、LifeKeeper GUI に次のように表示されます。

フェイルオーバ

SIOS Protection Suite は、障害が発生すると、バックアップサーバの SQL Server 階層をサービス中にします。バックアップサーバの SQL Server が起動して、定義済みデータベースの保護を引き継ぎます (次図参照)。

複数の SQL インスタンス

SQL Server を複数回インストールして、複数の SQL インスタンスを作成できます。SIOS Protection Suite は SQL Server の複数のインスタンスを保護できます。SIOS Protection Suite は、SQL のインストール時に指定された固有の名前でインスタンスを識別します。

1 つの SQL インスタンスには複数の SQL データベースを登録できます。各インスタンスは単一の SIOS Protection Suite 階層で保護されます。したがって、SQL インスタンスに 2 つのデータベースがある場合、対応する SIOS Protection Suite 階層は 2 つのデータベースと関連する IP とボリュームリソースを保護します。

下の図は、SQLServer (デフォルトのインスタンス)、SQL2、SQL3 の 3 つの SQL インスタンスです。これらのインスタンスは 1 組のサーバ (MILESDAVIS) にインストールされています。

注記
  • データベースは 3 つの異なる共有ストレージボリューム (K、X、Y) に格納されています。デフォルトのインスタンスには 2 つのデータベース、残り 2 つのインスタンスにはそれぞれ 1 つのデータベースが格納されていることに注意してください。

  • 各サーバは複数のインスタンスのプライマリサーバとバックアップサーバとして動作します。

  • MILES がデフォルトインスタンスのプライマリサーバになり、DAVIS が SQL2 と SQL3 インスタンスのプライマリサーバになることも可能です。

フィードバック

お役に立ちましたか?

はい いいえ
お役に立ちましたか
理由をお聞かせください
フィードバックありがとうございました

このトピックへフィードバック

送信