DataKeeper は使用可能な任意のネットワークを経由してデータを複製できるので、「1 日中ソースボリュームを更新しながらボリュームを正常に複製し、ミラーの ミラーリング 状態を維持するのに十分な帯域はあるか」という問題を特に考慮する必要があります。
ボリュームのスイッチオーバはミラーが ミラーリング 状態でなければ実行できないので、ミラーの ミラーリング 状態を維持することは重要です。
ネットワーク帯域要件の特定
SIOS DataKeeper をインストールする前に、データを複製するためのネットワーク帯域要件を特定する必要があります。レプリケーションする予定のデータの変更の割合を測定するには、以下の方法を使用してください。この値は、そのデータを複製するために必要なネットワーク帯域の量を示します。
ネットワーク帯域要件を特定した後、パフォーマンスが最大になるようにネットワークを設定してください。ネットワーク帯域要件が現在使用できるネットワークの性能を上回っている場合には、以下の点を考慮する必要があります。
- DataKeeper で (または、可能であればネットワークハードウェアで) 圧縮を有効にする
- Hyper-V 仮想マシンを複製する場合は、一時データとスワップファイル用に、ローカルに複製されないストレージリポジトリを作成する
- 複製対象のデータの量を減らす
- ネットワーク性能を強化する
ディスク上で発生する変更の割合に対応するにはネットワーク性能が不十分である場合、DataKeeper ミラーは長時間、再同期状態のままになります。再同期中はターゲットボリュームのデータの一貫性は保証されません。
変更の割合の測定
パフォーマンスモニタ (perfmon) を使用して、複製対象のボリュームで発生する変更の割合を測定してください。このためには、一定期間 (例えば 1 日) のディスク書き込み処理のログを作成して、ディスク書き込みのピーク期間を確認するのが最善の方法です。
ディスク書き込み処理を追跡するには、以下の操作を行ってください。
- perfmon を使用して、Windows 2008 または Windows 2012 のユーザ定義データコレクタセットを作成します。
- ボリュームごとにカウンタ [Disk Write Bytes/sec] を追加します。ボリュームカウンタは論理ディスクグループにあります。
- ログを開始し、事前に決めておいた期間実行してから停止し、ログを開きます。
ディスク書き込みのログを作成する代わりに、パフォーマンスモニタツールの perfmon を使用して対話形式でディスク書き込みバイト数/秒を追跡し、最大値および平均値を確認することもできます。
SIOS DataKeeper は、短時間の爆発的な量の書き込み処理に対処するために、そのデータを非同期キューに追加します。ただし、長期的には、すべての複製対象ボリュームを合わせたディスク書き込み処理の平均が、DataKeeper およびネットワークで転送できる変更量を下回っていることを確認してください。
下記の表は、100GB のデータ変更に伴うネットワーク帯域およびその変更の割合に基づいたおおよそのレプリケーション時間です。
レプリケーション時間 (概算) | ||
---|---|---|
1.5 Mbps (T1) | 180,000 バイト/秒 | 154 時間 |
10 Mbps | 1,200,000 バイト/秒 | 23 時間 |
45 Mbps (T3) | 5,400,000 バイト/秒 | 5 時間 |
100 Mbps | 12,000,000 バイト/秒 | 2 時間 |
1000 Mbps (ギガビット) | 120,000,000 バイト/秒 | 14 分 |
このトピックへフィードバック