DataKeeper ボリュームリソースには DataKeeper Cluster Edition で使用される以下のようなプライベートプロパティがあります。
- VolumeLetter (REG_SZ) - DataKeeper によって複製され、 DataKeeper ボリュームリソースと関連付けられるボリューム文字。
- LastSource (REG_SZ) - 直近のミラーリングのソースとして使用されたクラスタノードの名前
- NonMirrored (REG_DWORD) - これは任意のプロパティで、SQL tempdb のような非ミラーのストレージの場所を設定する際に使用可能です。このプライベートプロパティは通常は存在しないため、手作業で設定します。詳しい内容は、非ミラーボリュームリソース を参照してください。
- TargetState_<node> (REG_DWORD) - ある時点でミラーターゲットになったシステムの各 <node> には、このプライベートプロパティが存在します。プロパティの値の種類には以下があり、オーナーノードから所与のノードへのミラーの状態 (内部の DataKeeper ミラー状態) を示します。
- 0 = ノードは現在ミラーターゲットではありません (ソースであるか、ソースまたはターゲットと共有されます)。
- 1 = ミラーリング
- 2 = 再同期
- 3 = 破損
- 4 = 一時停止
- 5 = 再同期ペンディング
以下の画面は、DataKeeper ボリュームプライベートプロパティの例を示します。
powershell で次のコマンドを実行し、出力を生成します。
Get-ClusterResource "<DataKeeper Resource Name>" | Get-ClusterParameter
フェイルオーバ時の TargetState_ <node> 値の意味
DataKeeper Cluster Edition はTargetState_<node> プロパティ値を保持し、ミラー状態の変更のたびに更新します。 クラスタネットワークはターゲットシステムでミラー状態がミラー可能になるように複数のパスを提供します。これにより、DataKeeper の信頼性が向上し、同期および非同期両方のミラーのクラスタでスプリットブレインの発生回数が減ります。DataKeeper ボリュームオンライン方法はノードがオンライン (続行) を許可するミラー状態であるかを確認するためにテストします。ミラーターゲットノードについては、状態は「1」(ミラーリング) です。他のすべての状態はオンラインが失敗となるかまたは、DataKeeperボリュームリソースがこのノードで失敗とマーク付けされます。
場合によっては、例えば前のオーナーノードの極めて重大なエラーが長い間修復されなかったとき、DataKeeperボリュームリソースをノード上で強制的にオンラインにするためにTargetState_<node> プライベートプロパティを削除する必要があります。
The TargetState_<node> プロパティは powershell で以下のコマンドを使って削除できます。
Get-ClusterResource "<DataKeeper Resource Name>" | Set-ClusterParameter -Name “TargetState_<node>” -Delete
注記: Windows 2008 R2 が実行中のサーバーでは failoverclusters モジュールをインポートする必要があります。次のコマンドを powershell で実行します。
import-module failoverclusters
クラスタ統合後の同期ミラーの振る舞い
同期ミラーの目的は常にソースとターゲットのデータ整合性を確保することです。同期ミラーがクラスタリソースとして統合されると、DataKeeper はデータの整合性をより確実にするためにクラスタの使用を開始します。
同期ミラーの状態がミラーリングから非ミラーリングに変わったら、DataKeeper はフェイルオーバのイベント中に TargetState_<node> プライベートプロパティを設定してデータの整合性を確保します。
DataKeeper は、ソースのローカルボリュームとターゲットの整合性を確保するために、TargetState_<node> プライベートプロパティを適切な値に設定するまで該当のボリュームへのすべての書き込みを一時停止します。設定後に書き込みの続行が許可されます。
DataKeeper が TargetState_<node> プライベートプロパティを設定できない場合、再開された書き込みは失敗し、ボリュームがロックされます。これにより、ミラー化されたボリュームは、前回ミラーリングの状態であったときと同じデータ整合性を持つことが保証されます。
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