DataKeeper では、ミラーの設定を行う際、動的にDataKeeper ボリュームを拡張および縮小することが可能です。一旦サイズ変更が完了すると、部分同期が実行されます。
注記: サイズ変更は、一度に 1 つのボリュームでのみ実施する必要があります。
制限
- DataKeeper はミラー対象のボリュームが存在する物理ディスクのディスクの種類を変更することはサポートされていません (たとえば ベーシックディスク から ダイナミックディスク — ダイナミックディスクを作成する前にミラーを削除する必要があります)。
- DataKeeper はパーティションのサイズ変更を行うサードパーティ製品をサポートしていません。
- DataKeeper は、 ダイナミックディスク 上に構成される共有ボリューム上のボリュームのサイズ変更をサポートしません。Windows での共有ダイナミックディスクの使用には信頼性において問題があります。
非共有ボリュームの場合
以下の手順を使用するためのサンプル構成には、次のものが含まれます。
非共有ボリューム構成で DataKeeper ボリュームをサイズ変更するには、以下の手順を実行します。
参考動画(英語)
- DataKeeper UIの ミラーの一時停止 / ロック解除 オプションを使用して全ミラーを一時停止し、全ターゲットボリュームのロックを解除してください。
- Windows ディスクの管理 ユーティリティを使用して サイズ変更ウィザード で [ボリュームの拡張] もしくは [ボリュームの縮小] を選択して、ソースシステムでボリュームサイズを拡大 (オペレーティングシステムにおいて可能な場合は縮小) します。 サイズ変更が完了して確認されたら、ターゲットシステムをサイズ変更します。各ターゲットの未処理ボリュームサイズがソースボリュームのサイズ以上であることを確認してください。
注記: Windows ディスクの管理ユーティリティは、ドライブ数に基づいてターゲットノードで開始する場合、より長い時間がかかります。ボリュームがロックされている場合、Windows オペレーティングシステムには、エラー条件の再試行が組み込まれているため、「ロックされた」ターゲットノードで開始する際の速度が影響を受けます。
注記: ソースとターゲットのサイズを変更した後、ディスク管理で再スキャンを実行してください。次にクラスタ内の各システムで以下のコマンドを実行し、DataKeeper が新しいボリュームサイズを認識するようにします。
• コマンドプロンプトを起動します(管理者として実行)
• cd extmirrbase
• emcmd . updatevolumeinfo <enter-volume-letter>
- ソースおよびターゲット のサイズが同じ、もしくはターゲットサイズのほうが大きいことを確認するため、以下のいずれかの方法を実施してください。
- 方法 1
-
ディスクの管理でソース/ターゲットの Total Capacity を確認します。
- “ロック解除された” ドライブを表示して、サイズを確認してください。合計容量 (単位:バイト)は、 ソースとターゲットで 等しい か ターゲットがソースよりも大きくなければなりません。
- ドライブを選択し、プロパティを選択します。 Capacity(容量) は、Total Capacity と同等になり emcmd . getvolumeinfo の出力からも確認することができます。
サイズ変更後、前述の手順を実行しても正しいサイズが表示されない場合は、以下のいずれかを実行してください。
• ディスクの管理で該当になっているディスク をオフラインにし、(例: Disk 1, Disk 2)その後オンラインにします。この操作により正しいサイズを反映させるためパーティションテーブルが更新されます。
• サイズ変更を反映させるためターゲット側の再起動します。
• DISKPART を使用してサイズ変更が正確に伝わっていることを確認します。
コマンドプロンプトから管理者権限で以下を実行します。
• DISKPART を入力します。
• DISKPART> list volume
• DISKPART> select volume #
注記: #は対象となるボリュームの番号で、 list volume で確認できます。
• DISKPART> extend filesystem
これでファイルシステムのサイズが新しいパーティションサイズと一致します。
• “Exit” を入力し、コマンドプロンプトに戻ります。
操作が完了したら DataKeeper UI で “全ミラーの再開 / ロック” をクリックします。
- 方法 2
-
ソースおよびターゲットのサイズが同じ、もしくはターゲットサイズのほうが大きいことを確認するため、 以下を実施してください。
getvolumeinfo コマンドを使用します。:emcmd <system> getvolumeinfo <volume letter> 1
例: C:\Program Files (x86)\SIOS\DataKeeper>emcmd Sourceservername getvolumeinfo e 1
出力:
—- LEVEL 1 INFO —-
Volume Root = E:
Last Modified = Sun Jan 10 23:21:40 2021
Mirror Role = SOURCE
Label = SQL Data
FileSystem = NTFS
Total Space = 4291817472
Num Targets = 1
Attributes : 0h
—————————————————
他のボリュームの属性を排除/フィルタリングし、ソースの “total space” のみ表示させるため、 “findstr Total“ を使用します。
以下のサンプルを参照してください。:
ソースに対するフィルターの例
C:\Program Files (x86)\SIOS\DataKeeper>emcmd Sourceservername getvolumeinfo e 1 |findstr Total出力:
Total Space = 4291817472ターゲットに対するフィルターの例
C:\Program Files (x86)\SIOS\DataKeeper>emcmd Targetservername getvolumeinfo e 1 |findstr Total
出力:
Total Space = 4291817472ターゲットがロックされている場合 、アクセス拒否もしくは使用不可となり次のような出力となります。
出力:
Total Space = N/A注記: ロックされている際に Total Space が Total Spaceの値を表示する場合もあります。
- 方法 3
-
コマンドプロンプトから管理者権限で以下を実行します。
emcmd . updatevolumeinfo <ボリュームレター>
- ボリュームのサイズ変更後、 ミラーの再開 / ロック を行ってください。ミラーリング処理が再開され、部分同期が発生します。
共有ボリュームの場合 – ベーシックディスク
このサイズ変更手順は、 ベーシックディスク 上に “共有ボリューム” が構成されている場合に適用できます。以下の手順を使用するためのサンプル構成には、次のものが含まれます。
ディスク上のフリーディスクがある場合は、ボリュームを別のスペースで使用するために拡張することが可能です。
- DataKeeper UIの ミラーの一時停止 / ロック解除 オプションを使用して全ミラーを一時停止し、全ターゲットボリュームのロックを解除してください。
- すべての共有ソースまたは共有ターゲットシステムをシャットダウン (電源オフに) します。(注記: 現在のソースと現在のターゲットシステムはシャットダウンしないでください。)
- 上記の非共有ボリュームの場合の手順にしたがってボリュームサイズを変更してください。
- サイズ変更後、ミラーの 再開 / ロック を行ってください。
- 共有システムの電源をオンにします。新しいボリューム構成が自動的に認識されます。
エラー処理
- ミラーの 再開とロック を実施後、GUIが長時間「 一時停止 」状態のままの場合は、ソースとターゲットノードの両方でシステムログを確認してください。
- DataKeeper は、ターゲットボリュームがソースボリュームよりも小さい場合にミラーの同期が開始されるのを防ぎます。 UNLOCKVOLUME コマンドを介して、システムログがそのようなエラーを表示した場合、ターゲットのボリュームサイズがソースボリュームのサイズ以上であることを確認し、ボリュームを再びサイズ変更する必要があります。その上で、上記の再開 / ロック手順に進みます。
- ミラーを継続している DataKeeper は、新しいボリュームサイズを使用してビットマップファイルおよびインメモリビットマップバッファの割り当てをしなおします。ソースもしくはターゲットに十分なメモリリソースがないため DataKeeper がビットマップバッファの割り当てに失敗した場合、ミラーは、全同期を必要とする‘ 中断 ‘状態となります。
- 一旦ボリュームのサイズ変更が開始されると、サイズの変更機能を元にもどす手段はなく、DataKeeper に関連するエラー処理は、ビットマップファイルおよびインメモリビットマップバッファの配置しなおしが必要となります。配置のしなおしに失敗するとミラーが中断され、強制的に全同期が発生します。
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