LifeKeeper for Windows には 3 種類のコミュニケーションパスがあり、それぞれ異なるプロトコルを使用して、コミュニケーションパスを冗長化できます。同じ媒体に同じ種類のコミュニケーションパスを複数定義しても意味がありませんが、異なるプロトコルまたは異なる媒体を使用してパスを冗長化すると、コミュニケーションパス障害に起因するフェイルオーバを回避できます。
コミュニケーションパスには優先順位を設定します。LifeKeeper for Windows は、優先順位を参照してノード間の通信を行います。ハートビート信号はアクティブなコミュニケーションパスすべてに送信されます。LifeKeeper for Windows がサポートするコミュニケーションパス、およびコミュニケーションパスに割り当てたデフォルトの優先順位の範囲は次のとおりです。
- TCP/IP (ソケット) : LAN コミュニケーションパスは最も高い優先順位を持ちます。ソケットコミュニケーションパスのデフォルトの優先順位の範囲は 1 ~ 30 です。サーバーペアに異なるアダプタを使用して、複数の LAN コミュニケーションパスを定義すると、フェイルオーバの誤動作を回避できます。
注記: LifeKeeper GUI は 保護対象リソースのステータス情報の通信にTCP/IPを使用します。2 本の TCP/IP コミュニケーションパスを設定した場合、LifeKeeper for Windows は優先順位の高いコミュニケーションパスを使用して、リソースのステータス情報を通信します。
- 共有ディスク: LifeKeeper for Windows では、クラスタを構成するサーバぺアが通信場所として使用する共有ディスク上に raw ディスクパーティションを定義できます。共有ディスクコミュニケーションパスは、2 台のサーバが同じドライブ名を使用し、ドライブ名は同じディスクパーティションを指す必要があります。通常の場合、ディスクパーティションは 1 MB 程度で十分です。共有ディスクコミュニケーションパスのデフォルトの優先順位は 61 ~ 99 です。共有ディスクコミュニケーションパスは、2 サーバ構成だけで使用できます。
注記: 共有ディスクコミュニケーションパスは、LifeKeeper for Windows がクラスタ内の他のサーバの稼働状態を監視する目的にのみ使用されます。そのため、TCP/IP コミュニケーションパスがダウンすると、共有ディスクコミュニケーションパス、2 本目の TCP/IP コミュニケーションパスがアクティブでも、GUI には、通信先サーバの階層が UNKNOWN (不明) と表示されます。
共有ディスクコミュニケーションパスの詳細
共有ディスクコミュニケーションパスは、他のコミュニケーションパスがすべて停止した場合の最後の手段となります。共有ディスクコミュニケーションパスが停止すると、少なくとも 1 台のサーバがストレージのサブシステムにアクセスできなくなるため、2 台のサーバが同じディスクリソースに同時にアクセスする「スプリットブレイン」を回避できます。
注意:
- LifeKeeper for Windows の設定には、クラスタ内の任意の 2 つのサーバ間について、共有ディスクコミュニケーションパスを複数指定することはできません。
- JBOD またはホストベースの RAID で共有ディスクコミュニケーションパスを使用する場合は、クラスタメンバがシャットダウンするか、サービスを停止した際のコミュニケーションパスの信頼性を事前にテストしてください。JBOD またはホストベースの RAID を使用する構成では、クラスタメンバがダウンすると、コミュニケーションパスが切断されて、フェイルオーバできないことがあります。
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